マスクや飛まつ防止シート“高音域の音声”遮り聞こえにくさに

「レジ袋いりますか?」店舗のレジなどでのこうした問いかけを聞こえにくいと感じたことはありませんか?。新型コロナウイルス対策で私たちの生活に定着したマスクや、飛まつ防止のシートが高い音域の音声を遮り、聞こえにくさにつながっていることが補聴器メーカーの実験でわかりました。

横浜市に本社がある補聴器メーカー「GNヒアリングジャパン」はことし7月、1メートル離れた距離にいる人の声の聞こえ方がマスクの着用や飛まつ防止シートの設置でどう変わるのか、周波数のグラフを元に分析しました。
マスクとシートがある状態と無い状態で「お会計は2342円になります」と話してもらい、声の聞こえ方を調べたところ、マスクなどがあるとお会計の「か」や、2000の「せ」、「2円」の「に」など、周波数が2000ヘルツ以上の高い音域の音声情報が少なくなっていることがわかったということです。

高音域の音声が遮られたことで、「ことばがこもって聞こえる」とか「はっきり聞こえにくい」など聞こえにくさにつながったと考えられるということです。
補聴器メーカーの藤垣均さんは「新型コロナウイルスの影響で特に難聴者は不自由な状況にあると推測され、ゆっくりはっきりとことばを区切りながら、ジェスチャーを加えて話すことが大切になる。また、すでに補聴器を使っているのにマスクやシートで聞こえにくさを感じる人は販売店などで補聴器の再調整ができるので相談してほしい」と呼びかけています。