米 新型コロナ感染拡大 各地で経済や市民活動への規制再強化へ

新型コロナウイルスの感染が拡大しているアメリカでは、経済や市民の活動への規制を、再び強化する動きが相次いでいます。今月から来月にかけて感謝祭やクリスマスを控え、感染のさらなる拡大に警戒が高まっています。

ジョンズ・ホプキンス大学のまとめによりますと、アメリカで11日に報告された新たな感染者数は14万4133人と、これまでで最も多くなりました。

1日当たりの感染者は9日連続で10万人を上回り、死者も1000人を超える日が続いています。

このため、各地で経済や市民の活動への規制を再び強化する動きが相次いでいて、中西部イリノイ州の最大都市シカゴは12日、通勤、通学、食料や医薬品の買い出しなど、必要不可欠な場合を除いて外出を控えるよう市民に求めました。

期間は16日から30日間で、この間は自宅に客を招いたり、感謝祭を祝う行事を開いたりすることを、やめるよう強く求めています。

また、東部ニューヨーク州は13日から、酒類を提供するレストランやバー、スポーツジムの営業を午後10時までとするほか、人が集まる場合も10人を超えてはならないとしています。

ニューヨークのデブラシオ市長は12日の会見で「われわれは極めて厳しい現実に直面している」と述べ、感染の拡大に強い危機感を示しています。

アメリカでは今月26日に感謝祭、来月にはクリスマスを控えて多くの人が集まったり、州をまたいで移動したりする機会が増えることが予想され、感染のさらなる広がりに警戒が高まっています。

トランプ政権で新型コロナウイルス対策に携わるファウチ博士は12日、ABCテレビに出演し「マスクを着用し人混みを避け、人との距離をとることを徹底すべきだ」と述べて、基本的な感染対策を徹底するよう呼びかけています。