感染確認最少の岩手県 コロナ患者受け入れ態勢拡充へ

新型コロナウイルスの感染確認が全国で最も少ない岩手県でも11日は、1日としては最多となる8人の感染が確認され、県は宿泊施設を療養先として利用するなど患者の受け入れ態勢を拡充することを決めました。

岩手県では11日、新たに8人が新型コロナウイルスに感染していることが確認されて、盛岡市の消防署と飲食店で2つのクラスターが発生し、12日も1人の感染が確認されました。

県が12日開いた対策会議では、県内の医療機関に入院しているのは現在15人で、年齢層は比較的若く、現状では病床はひっ迫していないことが報告されました。

ただ、このペースで患者が増えるとひっ迫するおそれがあるとして、軽症や無症状の人の療養先として、宿泊施設1か所を今週末から稼働させることを決めました。

また、気温や湿度が下がる冬場は、ウイルスがさらに流行しやすくなる可能性が指摘されていることから、飲食店が加湿器を設置する際の費用を補助することも決めました。

会議に出席した達増知事は「患者やその関係者に思いやりの気持ちを持ち、医療機関など県民に不可欠なサービスの提供に従事する人たちに感謝してほしい」と呼びかけました。

“春先ほど緊張感なく心配“ “気を引き締め感染対策”

盛岡市の20代の女性は「クラスターが身近なところで起こったことに驚きました。春先ほどの緊張感がなくなっていると感じるので心配です」と話していました。

また、30代の男性は「子どもが3人いるので自分が感染すると家族にも、会社にも迷惑がかかります。GoToキャンペーンなどで人の移動が活発になっているので怖いです」と話していました。

50代の男性は「クラスターが起きた飲食店の店員はマスクなどをしていなかったと聞いて、残念だと感じました。この機会に改めて、気を引き締めて感染対策を徹底しないといけませんね」と話していました。