パラリンピック 重症化リスク高い選手のコロナ感染対策検討へ

東京オリンピック・パラリンピックに向けた政府や組織委員会などによる会議で、パラリンピックには障害によって新型コロナウイルスの重症化のリスクが高い選手が出場することから、今後、パラ選手独自の感染対策の検討を進めることを決めました。

来年の東京パラリンピックは世界各国からおよそ4400人の選手が参加する予定ですが、呼吸機能が弱かったり基礎疾患があったりする選手の重症化のリスクが高くなる可能性が指摘されています。

また、視覚障害などの選手は必要な消毒が難しく、介助者との接触が避けられないなど、パラ選手にはオリンピック選手とは異なる課題があります。

このため、11日開かれた政府と東京都、組織委員会の会議で、今後、パラ選手独自の感染対策について検討を進めることを決めました。

具体的には、障害の特性に応じた対策について専門家の意見を聞いたうえで、選手と介助者が接触することを前提にした対策や各国のパラリンピック委員会に感染対策の責任者を決めてもらい、組織委員会と情報共有する仕組みなどを検討することにしています。

東京パラリンピックに向けてパラ選手特有の事情に応じた感染対策をどこまで具体化し、実行に移すことができるかが問われています。
JPC=日本パラリンピック委員会の河合純一委員長は「パラ選手一人一人では十分な感染症対策が取れない場合があり、サポートをする方々と一緒になって対策を進める必要がある。今後、よりきめ細かい対策を検討することはとてもありがたい」と話していました。