新型コロナ 北海道 感染拡大の函館で観光などに影響

北海道で新型コロナウイルスの感染が拡大する中、函館市内の宿泊施設では予約のキャンセルが相次いでいます。

北海道で新型コロナウイルスの感染が拡大する中、函館市でも今月に入って感染者が増加し、市内の宿泊施設で予約のキャンセルが相次いでいます。

JR函館駅近くのホテルでは、「Go Toトラベル」の影響で先月は首都圏からの観光客が大幅に増えて宿泊者数が回復していましたが、今月に入って予約のキャンセルが増え始めたということです。

キャンセルはこれまでにおよそ150件に上っていて、新型コロナウイルスの感染を心配して予約を取り消したいと話す人もいたということです。

ホテルの担当者は「Go Toトラベルのおかげで客足が伸びてきただけに残念です。感染の拡大に伴って、今後も宿泊のキャンセルが増えるのではないかと危惧しています」と話していました。

観光名所にも影響

函館市内の観光施設でも、団体客の予約がキャンセルされるなどの影響が出ています。
観光名所の「五稜郭タワー」では、今月に入って道外の7つの小学校から修学旅行のキャンセルの連絡があったほか、一般の団体客の予約も4件が取り消されたということです。

また、個人客も少しずつ客足が鈍り始めているということです。

「Go Toトラベル」を利用して、夫婦で観光に訪れたという大阪府の42歳の男性は「手洗いや消毒など感染対策はやっているが、少しずつ感染者が増えているので心配しています」と話していました。
五稜郭タワー営業部の横山傑アシスタントマネージャーは「今後も感染者が増えてくると、旅行に来るお客様は減ってしまうと思うので、心配しています」と話していました。

病院では面会禁止も

さらに、函館市では入院患者との面会を禁止する病院が相次いでいます。

このうち函館五稜郭病院は、ことし7月からは地域での感染状況が落ち着いているとしてそれまで禁止していた入院患者との面会を親族にかぎって許可していましたが、今月7日から再び禁止しました。

感染が拡大している状況を受けて入院患者への感染を防止するためで、院内には面会禁止を周知する案内が貼り出されていました。
函館五稜郭病院総務課の田中雄大課長補佐は「感染者が増えていることもあり、院内の患者の安全を担保できないと判断したため、面会を禁止にした。患者やご家族にはご不便をおかけしているが、市内の感染状況を見ながら今後も対応を検討していきたい」と話していました。

函館市内ではこのほか、市立函館病院や函館中央病院などでも一時、緩和していた入院患者との面会を再び禁止していて影響が広がっています。