飲食店倒産全国730件 新型コロナで最多ペース 民間調査会社

新型コロナウイルスの影響などによる飲食店の倒産は、今年1月から先月までで730件に上り、過去最多のペースで増えていることが民間の調査会社のまとめで分かりました。

東京商工リサーチによりますと、ことし1月から先月までに、1000万円以上の負債を抱えて法的整理などの手続きをとった飲食店は全国で730件に上るということです。

飲食店の倒産が年間で最も多かったのは、東日本大震災があった2011年で、件数は800件でしたが、ことしは新型コロナウイルスの影響でそれを上回るペースで増えているとしています。

業種別では、ラーメン店や日本料理店など「専門料理店」が前の年の同じ時期に比べ6.6%増えて177件ともっとも多く、次いで「食堂、レストラン」が169件、「酒場、ビヤホール、居酒屋」が150件などとなっています。

地域別では、大阪府がもっとも多く132件、東京都が116件、愛知県が73件となっていて、全国25の都道府県で去年の同じ時期を上回っています。

東京商工リサーチは「売り上げの回復が想定通り進まず、国や自治体などによる支援効果の息切れも見え始めている。年末にかけてさらに件数が増える可能性もある」としています。