米大統領選 バイデン氏 政権移行へ動き進める トランプ氏は…

アメリカ大統領選挙で勝利を宣言した民主党のバイデン前副大統領は、政権移行に向けた動きを進めています。一方、法廷闘争を続ける構えを見せているトランプ大統領は、沈黙を保っており、今後の出方が焦点となっています。

アメリカ大統領選挙は、民主党のバイデン前副大統領が勝利を宣言し、新型コロナウイルスの対策チームを立ち上げる意向を表明したほか、新政権の閣僚人事の検討状況が伝えられるなど、来年1月の就任に備えて政権移行に向けた動きを進めています。

また、共和党のブッシュ元大統領や、トランプ政権で経済戦略の司令塔を務めていた国家経済会議のコーン前委員長もバイデン氏へ祝意を示しています。

一方のトランプ大統領は、バイデン氏の当選確実が伝えられて以降、ツイッターに数回投稿をしている以外は沈黙を保っており、一部のメディアはメラニア夫人など、トランプ大統領の家族も敗北を認めるよう進言していると伝えています。

トランプ陣営は、選挙の投開票に疑義を申し立て集計の差し止めなどを求める訴訟を全米で展開しているものの、多くの裁判では「十分な根拠がない」などとして訴えを退けられています。

全米の関心が次期政権に移りつつある中、法廷闘争をどこまで続け、どのようなメッセージを国民に伝えるのか、トランプ大統領の出方が焦点となっています。

自民 二階幹事長「菅総理と協力・協調を」

自民党の二階幹事長は、記者会見で「心から祝意を申し上げたい。菅総理大臣には、バイデン氏とできるだけ早い機会に会ってもらいたい。日米同盟の発展だけでなく、国際社会で日米両国が担っている重要な役割について協力・協調することが大事であり、世界各国が見ている」と述べました。

そのうえで、記者団が二階氏自身が近くアメリカを訪れる考えがあるか質問したのに対し、「今すぐではないが、機会があればぜひそういうチャンスを活用したい」と述べました。

中国 態度表明に慎重姿勢

アメリカ大統領選挙で民主党のバイデン前副大統領が勝利を宣言したことについて、中国外務省の汪文斌報道官は、9日の記者会見で「われわれは、バイデン氏が当選したと宣言したことについて留意している」と述べました。

一方で「大統領選挙の結果は、アメリカの法律と関連する手続きに基づいて決定すると理解している。中国が、どのように態度を表明するかは国際的な慣例に基づいて行う」と述べ、公式な態度表明まではせず、慎重な姿勢を示しました。

そのうえで、汪報道官は「中国とアメリカは互いに尊重し、内政に干渉しないという基礎のもとで、意見の相違をコントロールすべきであり、アメリカの新しい政権には、中国に歩み寄るよう望む」と述べました。

ロシア大統領府 報道官 「選挙の公式結果を待つ」

アメリカ大統領選挙で民主党のバイデン前副大統領が勝利を宣言したことについてロシア大統領府のペスコフ報道官は9日、「選挙の公式結果を待つのが正しいことだと思う」と述べ、明確な態度表明は避け、慎重な姿勢を示しました。

そのうえで「プーチン大統領は、アメリカ国民の選択を尊重し、選出された大統領とともに仕事をする準備ができている。アメリカの新しい大統領と対話を進め、関係正常化で合意できることを期待している」と述べました。

プーチン大統領は、4年前のアメリカ大統領選挙ではトランプ大統領の当選が確実になったあと、すみやかに勝利を祝う電報を送っていました。

ドイツ メルケル首相「米独は結束必要」

ドイツのメルケル首相は9日、記者会見し、バイデン氏とハリス氏に改めて祝意を示しました。

この中で、メルケル首相は「バイデン氏は数十年に及ぶ内政および外交の経験を持ち、ドイツもヨーロッパも熟知している」と述べ、関係強化に期待を示しました。

そのうえで、新型コロナウイルスや気候変動、それにテロなどへの対策を課題にあげて、「アメリカと、EU=ヨーロッパ連合に加盟するドイツは、今の時代の大きな試練を克服するため結束しなければならない」と強調しました。

また、ハリス氏について、メルケル首相は「移民の家庭に育ち、女性初の副大統領になることは多くの人々を鼓舞する。アメリカの可能性を示す一例だ」と述べたうえで、会うことを楽しみにしているとしています。