インドネシア 7~9月GDP 前年同期比マイナス3.49% コロナ影響

東南アジアで最大の経済規模を持つインドネシアのことし7月から9月までのGDP=国内総生産の伸び率は、去年の同じ時期に比べてマイナス3.49%と、新型コロナウイルスの影響で2期連続のマイナスとなりました。

インドネシアの中央統計局が5日発表したことし7月から9月までのGDPの伸び率は、去年の同じ時期と比べて3.49%のマイナスでした。

2期連続で前年の同じ時期を下回るのは、アジア通貨危機のあとの1999年以来初めてです。

これは製造業や飲食業などで業績の悪化が続いていることや、経済成長を支えてきた個人消費が落ち込んだことなどが主な要因です。

首都のジャカルタでは、9月に入ってから感染拡大を抑えるために企業活動や市民生活への制限が一時強化されましたが、現在の感染者と死者はいずれも東南アジアで最も多くなっています。

新型コロナウイルスの影響で失業した人は256万人に上るということで、第一生命経済研究所の西※ハマ徹主席エコノミストは「前の3か月よりは回復したものの、底が見えにくい状態だ」と分析しています。

インドネシアは、毎年4%から6%前後の経済成長を維持し、およそ1900社の日系企業が進出していて、日本にとって重要な投資先の1つとなっています。

※ハマは、さんずいへんにうかんむりの下に「眉」の下が「目」ではなく「貝」