静岡鉄道 乗客分散へクーポン発行 すいてる時間ほど値引き拡大

静岡市内で運行する静岡鉄道は、感染防止のため乗客の分散を促そうと、すいている時間帯に駅に行くと沿線の店で値引きなどが受けられるクーポンを発行する新たなサービスを2日から始めました。

新たなサービスは、静岡鉄道が感染防止と利便性の向上を目指し市や国、それに東京のシステム機器メーカーと共同で試験的に導入しました。

主な5つの駅にセンサーカメラを設置し、「座席に座れる」から「混雑している」までの4段階でAIが判定したホームの混雑状況をスマートフォンのアプリを通じて利用客に知らせます。

客がすいている時間に駅に行き、ホームに設置されているディスプレイのQRコードを読み取ると、沿線のおよそ80の店で値引きなどが受けられるクーポンが発行される仕組みで、乗客の分散を促します。

2日朝の新静岡駅では、8時前後の通勤ラッシュは「肩が触れあう程度」と表示されていたのが、8時半には「ゆったり立てる程度」、9時には「座席に座れる」と切り替わり、そのつど、取得できるクーポンが値引き幅の大きいものに切り替わっていました。

静岡鉄道の岩本武範課長は「15分早く出勤したり、帰りの時間をずらしたりして、安心してゆっくり電車に乗っていただきたい」と話していました。

このサービスは来月25日まで行われ、静岡鉄道はデータを分析して本格導入に向けた検討をするとしています。