通所介護サービス 8割の事業所 新型コロナによる「利用控え」

デイサービスなど、高齢者が施設に通って支援を受ける「通所介護サービス」。8割の事業所で新型コロナウイルスによる「利用控え」のケースがあったことが、厚生労働省の調査で分かりました。

高齢者が施設に通って食事や入浴などの支援を受ける「通所介護サービス」では、感染を恐れた高齢者の利用控えが各地で相次ぎました。

厚生労働省が全国1700余りの事業所に調査した結果、ことし7月末の時点で81.7%の事業所が「利用を控えた高齢者がいた」と答えました。

一方、事業所側が感染のリスクを抑えるために利用を制限するケースも相次ぎ、1日の利用人数を制限した事業所は8.1%、時間の短縮を行ったのは7.4%、休業を行ったのは7.3%でした。

こうした影響で、通所介護の1事業所当たりの利用人数は、4月で前の年と比べて平均で6.6%、5月には10.9%、6月には5%それぞれ減少し、経営が悪化しています。

厚生労働省は「デイサービスは密になりやすい環境でもあり、感染への不安から利用控えが相次いだと見られる。来年の介護報酬の改定でコロナの影響にどう対応していくか、審議会での意見も踏まえ検討していきたい」と話しています。