フランス 全国一律の外出制限 始まる

フランスでは急速に広がる新型コロナウイルスの感染を抑えるため、30日、ことしの春以来となる2度目の外出制限が、全国一律で始まりました。

フランスでは30日、全国一律の外出制限が始まり、市民は生活必需品の買い物や仕事、健康上の理由などを除いて外には出られず、飲食店は、配達や持ち帰りの販売しか認められていません。

首都パリの観光地、シャンゼリゼ通りではふだんはにぎわうレストランやカフェが閉店し、通りは閑散としていました。

一方、小中学校や高校は、春は休校にしましたが、今回は、6歳以上にマスクの着用を義務づけるなど感染対策を強化したうえで対面での授業を行うことを認めています。

合わせて164人の小中学生が通うパリ近郊にある日本人学校でも通常どおり授業が行われ、小学6年生の教室でははじめに教員が、授業中は常に窓を開けて換気を行うことや、休み時間もマスクをつけて遊ぶよう呼びかけていました。

6年生の女の子は「友達に会えて勉強もできるのはうれしいです。授業中も寒くて大変だけどコロナが収まるためなら頑張ります」と話していました。

小野江隆校長は、「学校を閉鎖しなかったことは学びを止めないという私たちの思いにつながっている。感染対策を工夫して子どもたちが元気に通えるようサポートしていきたい」と話していました。

フランスの外出制限は、12月1日まで続く予定で急速に広がる感染を抑えられるかが焦点です。

首相「感染のスピード増している」

カステックス首相は記者会見で「感染のスピードは増している。われわれも対応を急がなければならない」と述べ国民に理解を求めました。

フランスでは、この春の外出制限で、経済がすでに深刻な打撃を受けていて、短期間で感染を抑え込み、経済への影響を最小限にできるかが課題となります。