トランプ氏批判記事 米国土安全保障省元高官が執筆名乗り出る

おととしアメリカのトランプ政権の高官が匿名で有力紙に寄稿した大統領を批判した記事について、国土安全保障省の元高官が執筆者であることを明かしました。来月3日の大統領選挙が迫る中、選挙戦への影響が焦点となっています。

おととし9月、トランプ政権の高官が「大統領は道徳観念に欠けている」などとトランプ大統領を痛烈に批判する匿名の論説記事がアメリカの有力紙ニューヨーク・タイムズに掲載されました。

記事の掲載にトランプ大統領は強く反発し、ペンス副大統領が「うそ発見器で調べてもらってもいい」と述べるなど政権幹部は相次いで関与を否定する中、執筆者が誰なのか憶測を呼んでいました。

この記事について28日、去年まで国土安全保障省で長官の首席補佐官を務めていたマイルズ・テイラー氏が声明を発表し、「私はこの記事の執筆者だが、その中で表明した考えは連邦政府の最高幹部の間で広く共有されていたものだ」と述べて自身の寄稿だったことを明らかにしました。

テイラー氏は首席補佐官を退任したあと、トランプ大統領を批判する政権の元高官としてメディアでも取り上げられ、共和党員でありながら民主党のバイデン氏を支持する運動にも携わってきました。

ホワイトハウスは28日声明で、「この不満を持ったうそつきは、声を上げるよりも、匿名でリークをすることを選んだ」とテイラー氏を非難し、来月3日の大統領選挙が迫る中選挙戦への影響が焦点となっています。

トランプ大統領 側近かと思い疑心暗鬼に

トランプ大統領は遊説先のアリゾナ州で開いた支持者向けの集会で「匿名の執筆者は、ホワイトハウスで働いたこともない低レベルの人物だということがわかった。腐敗した首都ワシントンからまた一つ、大きなデマが出てきただけだ」と述べ、テイラー氏を批判しました。

そのうえで、トランプ大統領は「私の右腕が記事を書いたかのように伝えられていたから、大統領顧問のホープ・ヒックスなのか、娘婿のジャレッド・クシュナーなのかなどと考えてしまった」と述べ、みずからの側近が執筆者であるかもしれないと疑心暗鬼になっていたことを明かしました。