JR東日本 中間決算 最終損益2643億円の赤字に 最終赤字は初

JR東日本のことし4月から先月までの半年間の中間決算は、新型コロナウイルスの影響で鉄道の利用が大幅に減少し、最終的な損益が2643億円の赤字になりました。中間決算の最終赤字は初めてです。

JR東日本が28日発表した先月までの半年間のグループ全体の中間決算は、売り上げが去年の同じ時期より48%減って7872億円、最終的な損益は、去年の同じ時期の1885億円の黒字から一転して2643億円の赤字となりました。

新型コロナウイルスの影響で、鉄道の利用が大幅に減少し、駅ビルの商業施設やホテルなどの売り上げも落ち込んだことが主な要因です。

JR東日本の中間決算が最終赤字に陥るのは、平成4年度に中間決算の公表を開始して以降、初めてです。

来年3月までの1年間の業績予想では、同じく初めてとなる4180億円の最終赤字を見込んでいて、厳しい経営環境が続く中、冬の賞与のカットを労働組合と交渉する方針です。

さらに役員報酬や広告費も削って、今年度は1000億円程度のコストカットを目指すとしています。

また来年春には、首都圏の17の路線で最終電車の時刻を早めて、経営の効率化を進めます。

会見で、赤石良治常務は「初めての赤字で重大なことだと受け止めている。改革を進めて来年度は黒字を達成したい」と述べました。

JR東日本常務 運行本数の削減など検討

また、赤石良治常務は厳しい業績を受けて赤字路線の見直しを行うかを問われたのに対し、「少子高齢化の流れもあり、利用の動向を見ながらダイヤを縮減している。引き続き、効率化が必要で、スリム化はしっかり考えたい。ワンマンや無人運転など乗務員を減らす取り組みもやっていきたい」と述べ、運行本数の削減などを検討する考えを示しました。