新型コロナ ロシアで集団感染相次ぐ 有名劇場でも

新型コロナウイルスの感染が再び拡大しているロシアでは、世界的に有名なボリショイ劇場などで集団感染が相次いでいるほか、ラブロフ外相も感染者と接触していたことが分かり、隔離措置がとられることになりました。

ロシアでは、先月以降、ことしの春を上回る勢いで新型コロナウイルスの感染が拡大し、今週に入って1日の感染者数が初めて1万7000人を超えたほか、27日から28日にかけては、1日の死者数がこれまでで最も多い346人に上りました。

感染拡大の中心となっている首都モスクワでは集団感染が相次ぎ、27日には、クラシックバレエの殿堂、ボリショイ劇場の代表が、劇場で働くダンサーや技師など124人が感染したことを明らかにしました。

また26日には、ボロジン下院議長が、下院で定数の2割以上にあたる91人の議員が感染し、1人が死亡したことをプーチン大統領に報告しました。

さらに、ラブロフ外相も感染者と接触していたことが分かり、症状は出ていないものの、隔離措置がとられることになりました。

感染拡大を受けてモスクワでは、今月19日から、バーやナイトクラブへの深夜の入場を制限するなど、緩やかな規制措置がとられ、28日からはロシア全土で、公共の場でのマスクの着用が義務化されました。

しかし、ことしの春にとられた外出制限のような厳しい規制措置は経済への打撃が大きいとして、当局は、再び導入することに慎重な姿勢を示しています。