不法投棄の産廃を撤去する基金 来年度にも枯渇のおそれ

不法投棄された産業廃棄物を撤去する費用として積み立てられている国の基金について、環境省の有識者会議は「来年度にも枯渇する可能性がある」とする報告書をまとめました。自治体への支援額が想定を大幅に上回ったことなどが背景にあり、環境省は改善を図ることにしています。

不法投棄された産業廃棄物について、自治体は、事業者が撤去の命令に従わない場合、「行政代執行」という仕組みで代わりに撤去することができます。

自治体の費用負担を軽減するため基金を設け、国や廃棄物の業界団体などが資金を拠出していますが、環境省の有識者会議はこのほどこの基金が「来年度にも枯渇する可能性がある」とする報告書をまとめました。

昨年度までの5年間で見ると、自治体への支援金が当初の想定を5億円余り上回ったうえ、業界からの拠出金が見込みより1億円ほど少なくなり、こうしたことが背景にあるということです。

報告書は、基金が枯渇すれば、撤去が速やかに行われなくなる可能性があるとして、廃棄物の業界団体に限らず、幅広く拠出金への協力を依頼することや、支援額を決める際に、不法投棄を防ぐための対策が十分だったかなどを考慮し、支援を絞り込むことの必要性を指摘しています。

環境省は報告書の内容を踏まえ、改善を図ることにしています。