青森 弘前市内で新型コロナ感染急増 直近では東京に次ぐ高水準

青森県では弘前市の接待を伴う飲食店で発生したクラスターに関連して新型コロナウイルスの感染確認が急増しています。
直近1週間の新たな感染者を人口比でみると沖縄県や東京に次ぐ水準となっていて、地域の医療や社会への影響が懸念されています。

青森県で感染が確認された人は、先月末までの累計で40人以下でしたが、今月に入って弘前市の接待を伴う飲食店でクラスターが発生したことが判明してから感染者が急増しました。

県によりますと、感染が確認された人は、23日午後8時時点で158人となり、直近1週間の人口10万人当たりの新たな感染者は、22日の時点で沖縄県や東京都についで全国で3番目に高い水準になっています。

このうち、この飲食店に関係しているのは118人にのぼり、店の従業員や利用者だけでなく、利用者が勤めている役場や感染者の家族などにも感染が広がっているということです。

青森県の感染症コーディネーターを務める大西基喜医師は、きょうの記者会見で、「飲食店の利用者の多くは、利用から2週間が経過し健康観察期間は終えていると考えられる。ただ利用者の親しい人などへの感染が広がっている可能性があるので注意が必要だ」と述べ感染者が増えるおそれがあるとしています。

一方、入院中の患者の数も23日の時点で過去最多の52人に増えていて、特に感染者の多い津軽地方の医療機関では今後、救急患者の受け入れが難しくなる可能性も出るなど、医療提供体制を維持するため、ぎりぎりの対応が続いています。

また、こうした事態をうけて、弘前市が独自に飲食店に休業や時短営業を依頼したり、市立の小中学校も臨時休校としたりするなど、地域の医療や社会への影響が懸念されています。