コロナ感染で療養中に無断外出 店で暴行の疑いで男逮捕 埼玉

新型コロナウイルスの感染が確認された患者の男が療養先の埼玉県内のホテルから無断で外出し、大型量販店で店員に暴行したとして警察に逮捕されていたことが分かり、埼玉県は患者の立ち寄り先を消毒するとともに、ホテルの警備を強化することにしています。

療養先から無断で外出したのは、40代の外国籍の患者の男です。

埼玉県によりますと、この患者は新型コロナウイルスの感染が確認され、今月20日から加須市のホテルで療養していましたが、22日午後9時半ごろ同じホテルで療養していた家族から「警察に逮捕されたようだ」という連絡を受けて県が確認したところ、ホテルにいないことに気づいたということです。

この患者は東松山市内の大型量販店で店員に暴行したとして逮捕されていました。

県はホテルで療養している患者について毎日チェックを行っていて、22日は午後2時ごろの時点でこの患者の滞在を確認していました。

そのおよそ1時間後にホテルを訪ねた複数の知人が直接差し入れをしようとして警備員と押し問答になる騒ぎがあったことから、県はこの隙に抜け出したとみて調べています。

埼玉県の大野知事は「みんなが感染の拡大防止に協力している中で、こういったことが起きてしまい極めて遺憾だ」と述べました。

そのうえで「今の法律では無断で外出しても問題がなく、こうした中で感染が広がるおそれがある。感染拡大を防ぐ手段として知事に療養の勧告などの権限を与えるべきだ」と述べました。