運転免許証とマイナンバーカード 早ければ2026年一本化の方針

運転免許証とマイナンバーカード 早ければ2026年一本化の方針
運転免許証のデジタル化をめぐり、小此木国家公安委員長は、河野規制改革担当大臣らと会談したあと、記者団に対し、早ければ2026年に、マイナンバーカードと免許証を一本化する仕組みを導入する方針を明らかにしました。
小此木国家公安委員長は、16日午後、河野規制改革担当大臣、平井デジタル改革担当大臣と会談し、運転免許証のデジタル化などをめぐり意見を交わしました。
会談のあと、小此木国家公安委員長は、記者団に対し「運転免許証の情報をマイナンバーカードのICチップに登録して一本化する。住所変更などの手続きもワンストップ化され、住んでいる地域以外でも、更新手続きが可能になる」と述べ、早ければ2026年に、マイナンバーカードと免許証を一本化する仕組みを導入する方針を明らかにしました。

そして、年内に工程表を策定し、都道府県ごとに異なる免許証の情報を管理するシステムを統一する作業を、2025年度までに終える考えを示しました。

一体化へのスケジュールは

運転免許証とマイナンバーカードを一体化するには、データを管理するシステムの整備などが必要です。

現在、運転免許に関する情報は、警察が都道府県ごとにシステムを作っていますが、まず、このシステムを全国で一元化することにしていて、2025年度までに移行が完了する予定です。

その後、運転免許証とマイナンバーカードが一体化するのは、6年後の2026年以降となる見通しです。

一方、今の法律などではマイナンバーカードの所持は義務づけられていないため、マイナンバーカードを持たない人に対して、これまでの運転免許証を引き続き発行することも検討されています。

マイナンバーカードの普及促進したいねらいも

免許証とマイナンバーカードを一体化する背景には、マイナンバーカードの普及を促進したい政府のねらいもあるものとみられます。

マイナンバーカードは名前や生年月日のほか、国民全員に割り当てられた12桁のマイナンバーや、顔写真が記載されているICチップ付きのカードで、2016年から運用が始まりました。

自治体に申請すれば無料で交付されますが、カードを持つことは義務づけられておらず、交付率は全国で21.1%にとどまっています。

マイナンバーカードを使って、オンライン上で確定申告ができる仕組みや、一部の自治体ではコンビニで住民票の交付を受けられるサービスも導入されていますが、当初の想定よりも普及が進んでいないのが実態です。

一方、運転免許証は去年の年末の時点で、国民のおよそ65%にあたる8215万人が保有し、さまざまな場面での本人確認にも使われています。

ある政府関係者は「多くの人が持っている運転免許証と一体化することで、マイナンバーカードの普及を進めるねらいがある」と話しています。

また、別の警察関係者は「ドライバーにとって便利になることは進めるべきだが、関係する省庁との調整がほとんど進んでおらず、実現までには課題も多い」と話しています。

手続きのワンストップ化が実現へ

政府はマイナンバー制度を利用した行政手続きのデジタル化を進めていて、運転免許証についてはマイナンバーカードと一体化することになります。

運転免許に関する情報はマイナンバーカードに埋め込まれたICチップに記載され、専用の端末で読み取る方式になる見通しです。

運転免許を持っている人が引っ越しなどで住所変更する場合、現在は自治体の窓口と警察署の両方で手続きが必要になっていますが、マイナンバーカードと一体になれば自治体の窓口だけで済み、手続きのワンストップ化が実現することになります。

一方、一体化によって交通違反の取締り現場などでの手続きが大幅にオンライン化する訳ではなく、警察官の業務は大きくは変わらない見通しです。

今後、個人情報やプライバシーの保護のため、警察が運転免許に関する情報以外にはアクセスできないようにすることや、外部への情報流出の防止対策についても、具体的な検討が進められることになります。

平井デジタル相「警察での手続きオンライン化」

平井デジタル改革担当大臣は記者会見で「車庫証明や道路使用許可、落とし物に関する申請などについては、ネットやスマートフォンで完結できるようにする」と述べ、小此木国家公安委員長らとの会談で、警察での手続きのオンライン化を進める方向でも合意したことを明らかにしました。

また、交通違反の反則金の支払いについて「今は銀行振込でしか払えないが、コンビニエンスストアやクレジットカードでの支払いを、できるだけ早く実施できるよう小此木国家公安委員長に検討していただく」と述べました。