8月の経常収支 黒字額は6か月連続で前年同月下回る

8月の経常収支 黒字額は6か月連続で前年同月下回る
日本が海外との貿易や金融取引などでどれだけ稼いだかを示す、ことし8月の経常収支は、2兆1028億円の黒字で、黒字額は6か月連続で前の年の同じ月を下回りました。新型コロナウイルスの影響で外国人旅行者の消費が低迷していることが主な要因です。
財務省が発表した国際収支統計によりますと、ことし8月の日本の経常収支は2兆1028億円の黒字でした。

経常収支の黒字は6年2か月連続になりますが、黒字額は前の年の同じ月より323億円、率にして1.5%減少し、6か月連続で前の年を下回りました。

これは外国人旅行者による国内での消費が落ち込んで「旅行収支」が87%も減少し、旅行収支を含む「サービス収支」が3166億円の赤字に陥っていることが主な要因です。

「サービス収支」の赤字幅は前の年の同じ月より3151億円拡大しています。

一方、8月の「貿易収支」は、世界的な経済活動の停滞で輸出額が減少しましたが、原油価格の下落などで輸入額がそれ以上に減少したため、4132億円の黒字と、黒字幅は前の年の同じ月より3828億円拡大しました。