トランプ大統領 ワクチン許可基準に不満あらわ 新型コロナ

トランプ大統領 ワクチン許可基準に不満あらわ 新型コロナ
新型コロナウイルスのワクチンの早期の供給に期待を示していたアメリカのトランプ大統領は、FDA=食品医薬品局が公表した緊急使用の許可を得るための基準について「大統領選挙の前の承認を難しくする、政治的な攻撃だ」と不満をあらわにしました。
医薬品の規制や承認を行うアメリカFDA=食品医薬品局は6日、新型コロナウイルスのワクチンについて、正式な承認の前に限定的な使用を可能にする「緊急使用」の許可の条件として、臨床試験の最終段階でワクチンを接種した参加者を最低2か月間、観察することなどを求める基準を示しました。

これについてトランプ大統領は6日夜、ツイッターに「大統領選挙の前にワクチンの承認を得ることがさらに難しくなる。政治的な攻撃だ」と投稿して不満をあらわにしました。

トランプ大統領は「ワクチンは今月にも使えるようになる」と述べるなど、早期の実用化への期待を繰り返し示していました。

これに対して、野党・民主党や専門家からは大統領選挙の前の実用化を急ぎ、FDAに圧力をかけているという批判の声が上がっていました。

今回FDAが公表した基準は厳しいため、選挙の前にワクチンの緊急使用が認められる可能性は極めて低くなるとみられています。

トランプ大統領としては、こうした投稿をすることで早期の実用化を求める支持者などにアピールするねらいがあるとみられます。