新型コロナのワクチン「3000万人分 再来月にかけ用意できる」

新型コロナのワクチン「3000万人分 再来月にかけ用意できる」
アメリカ政府が進める新型コロナウイルスワクチン開発計画のトップは、複数のワクチンについて効果や安全性が確認できれば「来月から再来月にかけて3000万人に接種できる量が用意できる」という見通しを示しました。
アメリカの新型コロナウイルスワクチンの開発計画「オペレーション・ワープスピード」のモンセフ・スラウイ博士は、6日に行われたシンポジウムで、開発や供給の見通しについて発言しました。

この中でスラウイ博士は、アメリカの製薬会社「モデルナ」と「ファイザー」のワクチンは、臨床試験の最終段階にあたる第3段階の参加者がほぼ目標の人数に達していて「今後数週間以内に効果や安全性について最初のデータが出るだろう」と述べました。

そのうえで、安全性などが確認できれば「来月から再来月にかけて3000万人に接種できる量のワクチンが用意できる」という見通しを示しました。

また、イギリスの「アストラゼネカ」が開発中のワクチンは、臨床試験が中断された影響で、アメリカで最初のデータが出るのは来年1月以降になるという見方を示したほか、アメリカの「ジョンソン・エンド・ジョンソン」のワクチンも来年初めになる見込みだと述べました。

ワクチンの開発と供給をめぐっては、アメリカFDA=食品医薬品局が一定の基準を満たしたワクチンは緊急での使用を許可する方針を明らかにしていて、今後の臨床試験で効果や安全性がどの程度検証できるかが焦点となります。