大学の後期授業 「対面授業」の実施に地域差 文科省調査

大学の後期授業 「対面授業」の実施に地域差 文科省調査
全国のほとんどの大学は、新型コロナウイルスの影響でオンライン中心だった授業に、後期から対面授業を取り入れるとしていますが、地域別に見ると関東では後期も「ほぼ遠隔」で行う大学が30%を超えていることが、文部科学省の調査で分かりました。
北海道・東北は4%で、地域により大きな差が生じている実態が明らかになりました。
文部科学省が、全国の国公私立大学や短期大学など1060校を対象に行った調査では、後期の授業の方針について、全面対面で行うと答えたのが全体の19%、対面とオンラインなどの遠隔を併用すると答えたのが80%でした。

これを地域別に集計したところ「全面対面」は、「北海道・東北」は34%、「中国・四国」は33%だった一方で、「近畿」は15%、最も低い「関東」は9%にとどまりました。

また、併用すると回答したところの授業の内訳を見ると、「ほぼ遠隔」という回答が「北海道・東北」は4%だった一方、「関東」は33%に上り、地域によって大きな差が生じている実態が明らかになりました。

文部科学省では「地域の感染状況も異なる中、東京などの関東の大学は大規模校もあり、慎重な対応を取っているとみられる。今後、対面授業への不安な点を聞き取るとともに、積極的に対面を行っている大学の対応を情報収集して共有していきたい」としています。

地域別では

文部科学省が後期授業の方針について、全国の国公私立大学や短期大学、それに高等専門学校、合わせて1060校を対象に行った調査の地域別の結果です。

後期の授業について「全面対面」で行うと答えたのは、全国では19%となっていますが、地域別に見ると、
▽「北海道・東北」が34%
▽「関東」が9%
▽「中部」が21%
▽「近畿」が15%
▽「中国・四国」が33%
▽「九州・沖縄」が25%となっています。

また、対面とオンラインなどの遠隔授業を併用すると答えた大学などのうち「ほぼ遠隔」の割合を地域別にみると、
▽「北海道・東北」は4%
▽「関東」が33%
▽「中部」が14%
▽「近畿」が12%
▽「中国・四国」と「九州・沖縄」が、ともに13%となっています。

一方で「ほぼ対面」と「7割対面」を合わせると、
▽「北海道・東北」は56%
▽「関東」が19%
▽「中部」が35%
▽「近畿」が33%
▽「中国・四国」が48%
▽「九州・沖縄」が30%となっています。

このほか、学生の「ほぼ全員」が、週に2日以上、キャンパスに通うことができると回答した割合は、
▽「北海道・東北」は75%
▽「関東」が38%
▽「中部」が64%
▽「近畿」が63%
▽「中国・四国」が81%
▽「九州・沖縄」が62%となっています。