中国 国慶節の大型連休で6億人が国内を移動か

中国 国慶節の大型連休で6億人が国内を移動か
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中国では、1日から建国記念日にあたる「国慶節」の大型連休が始まりました。新型コロナウイルスの影響で海外旅行が難しいなか、国内の観光地に人気が集まっていて、連休期間中、延べ6億人以上が国内を移動すると予想されています。
中国では、1日から今月8日まで「国慶節」に合わせた大型連休が始まり、高速鉄道が乗り入れている上海市内の駅には、旅行や帰省で各地へ向かう家族連れなどが次々と訪れていました。

このうち、安徽省の親族を訪ねるという男性は「中国は感染を抑え込めているので心配していない。海外旅行は厳しい状況で、国内移動のほうが安全だ」と話していました。
中国政府は、国内での感染拡大をほぼ抑え込んでいるとしていて、海外旅行が難しい中、国内旅行の需要回復を促そうと、各地の地方政府が費用を補助する政策を相次いで打ち出しています。

このため人気の観光地がある都市などへ向かう列車は、予約でほぼ埋まっていて、中国最大手の旅行予約サイトは、連休期間中、延べ6億人以上が旅行や帰省などで国内を移動すると予想しています。

武漢の観光名所でも多くの観光客

新型コロナウイルスの感染が最初に拡大した湖北省武漢でも、国慶節の連休に合わせて多くの観光客が訪れています。

中国最大手の旅行予約サイトが、検索数や予約状況などで分析した連休中の人気の観光スポットのランキングでは武漢の観光名所「黄鶴楼」が全国で1位に選ばれています。

その「黄鶴楼」では、連休初日の1日、午前中から家族連れなど多くの観光客が訪れ武漢市内を一望できる場所で記念撮影をする姿などがみられました。

武漢では、ことし4月までおよそ2か月半にわたって事実上の封鎖措置をとり、地元当局は、およそ990万人の市民にウイルス検査を実施するなどした結果、感染拡大を効果的に抑え込んだと大々的に宣伝しています。

さらに武漢では封鎖が解除されたあと、各地の観光名所を無料で開放し、観光客を呼び込む政策をとっていて人気を集めているということです。