新型コロナワクチン届ける枠組み 日本含む167の国と地域が参加

新型コロナワクチン届ける枠組み 日本含む167の国と地域が参加
WHO=世界保健機関のテドロス事務局長は国連総会で発言し、WHOなどがつくった世界各国に新型コロナウイルスのワクチンを公平に届けるための枠組みに167の国と地域が正式に参加したことを明らかにしました。一方で資金が足りていないとしてさらなる支援を呼びかけました。
WHOのテドロス事務局長は先月30日、国連総会に合わせて行われた会合にオンラインで参加しました。

この中でテドロス事務局長は、新型コロナウイルスに感染して亡くなった人の数が世界全体で100万人を超えたことについて「実際の死者の数はもっと多いだろう」と述べ、統計に入っていない死者も多くいるという見方を示したうえで、世界が連帯して対策を強化していく必要があると訴えました。

そのうえでテドロス事務局長は、WHOなどがつくったワクチンを開発、製造し、世界各国に公平に届けるための枠組みについて、30日までに世界の人口の70%余りが暮らす、日本を含めた167の国と地域が正式に参加し今後も増え続ける見通しだと明らかにしました。

一方で、枠組みにはアメリカや中国は参加していません。

テドロス事務局長は「今こそナショナリズムにはノーと、博愛にはイエスという時だ」と述べて、自国のためだけにワクチンの確保に走る動きに警戒感を示したうえで、さらなる資金の拠出を呼びかけました。