北朝鮮「拉致問題は完全無欠に解決」菅政権をけん制

北朝鮮「拉致問題は完全無欠に解決」菅政権をけん制
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北朝鮮は拉致問題について、「完全無欠に解決された」として従来繰り返してきた立場を強調しました。菅総理大臣は29日、拉致被害者の家族と就任後初めて面会したばかりで、北朝鮮としては日本側をけん制するねらいがあるとみられます。
北朝鮮外務省の傘下にある日本研究所は、外務省のホームページを通じて29日付けで菅政権の発足に言及しました。

このなかで安倍・前総理大臣について「わが国を孤立させるために、歴代で最も敵対的な政策をとってきた」としたうえで、菅政権が前の政権を踏襲し「拉致問題に未練を持っている」と批判しました。

そのうえで、「拉致問題はわれわれの誠意と努力によって、すでに後戻りできないほど、完全無欠に解決された」として従来繰り返してきた解決済みだとする立場を強調しました。

菅総理大臣は29日、拉致被害者の家族と就任後初めて面会し、「みずから先頭に立って、あらゆるチャンスを逃すことなく活路を開いていきたい」と述べ、拉致問題の解決に向けて全力で取り組む決意を伝えました。

北朝鮮としては、拉致問題をめぐって解決済みとする立場を強調することで、菅政権をけん制するねらいがあるとみられます。

加藤官房長官「政府として受け入れられず」

加藤官房長官は、30日午後の記者会見で、「『拉致問題がすでに解決された』との主張は、政府として受け入れられるものではない。日朝ピョンヤン宣言に基づき、拉致・核・ミサイルといった諸懸案を包括的に解決し、不幸な過去を清算して国交正常化を目指す考えに変わりはない」と述べました。

そのうえで「拉致問題は菅内閣の最重要課題であり、きのうも拉致被害者のご家族とお会いし、『拉致問題の解決には一刻の猶予もない』という認識を共有している。すべての拉致被害者の一日も早い帰国実現に向けて、あらゆるチャンスを逃すことなく全力で取り組んでいきたい」と述べました。