米大統領選 激戦州もバイデン氏優位

米大統領選 激戦州もバイデン氏優位
最新の世論調査によりますと、全米では、バイデン氏がトランプ大統領を依然、7ポイント近くリードしています。また、大統領選挙の勝敗を左右するとされる激戦州でもバイデン氏が優位に立っていますが、州によってはその差はわずかになっています。
アメリカの政治情報サイト「リアルクリアポリティクス」がまとめた、全米の有権者を対象に投票先を尋ねた世論調査の平均値は29日時点で、バイデン前副大統領が49.7%、トランプ大統領が42.9%と、バイデン氏がトランプ氏を6.8ポイント上回り、リードを維持しています。

ただ、アメリカの大統領選挙は、ほとんどの州で、1票でも多く獲得した候補者がその州に割り当てられた選挙人のすべてを獲得する、「勝者総取り方式」を採用しているため、実際には両者の支持率がきっ抗する激戦州での勝敗が当落を左右します。

このため、両陣営とも激戦州での選挙運動に力を入れていて、とりわけ、今回の選挙では、前回、トランプ氏が大方の予想を覆して勝利し、当選する要因となったペンシルベニア州、ウィスコンシン州、ミシガン州という、かつて工業が栄えた「ラストベルト」の3州と、フロリダ州、ノースカロライナ州、アリゾナ州の3州を合わせた6州の動向が注目されています。

「リアルクリアポリティクス」がまとめた、この6州で行われた世論調査の平均値では、バイデン氏が48.6%、トランプ氏が45.0%でバイデン氏が3.6ポイントリードしています。

州別で見ますと、ペンシルベニア州で5.7ポイント、ウィスコンシン州で5.5ポイント、ミシガン州で5.2ポイント、バイデン氏がトランプ氏を上回っています。
そして、過去4回の大統領選挙で毎回、共和党候補が勝利しているアリゾナ州では、バイデン氏が3.4ポイントリードしています。
また、人口が多いフロリダ州では、ブルームバーグ・前ニューヨーク市長が日本円で100億円以上の資金を投じてバイデン氏を支援すると表明するなど、両陣営ともに資金や人材を投入して、攻防が激しさを増しています。

このフロリダ州では、バイデン氏が47.8%、トランプ氏が46.7%で、その差はわずか1.1ポイントとなっています。
さらにノースカロライナ州では、バイデン氏が47.0%、トランプ氏が46.2%と、0.8ポイント差の接戦となっています。

1968年に当選したニクソン大統領以来、大統領選挙で勝利した共和党の大統領は、すべてノースカロライナ州で勝利しており、伝統的に共和党が強い州で競り合っていることは、トランプ大統領の苦戦を物語っているとの分析もあります。

専門家 テレビ討論でのバイデン氏の対応焦点

初めてのテレビ討論会に関してアメリカ政治が専門のジョージワシントン大学のマイケル・コーンフィールド准教授は、トランプ大統領の攻撃にバイデン氏がどう対応するかが最大の焦点だと指摘し、その攻防の行方が有権者の評価にも大きな影響を与えるという見方を示しました。

このなかでコーンフィールド氏は「有権者の多くはトランプ大統領の新型コロナウイルスへの対応に不満を抱いている。テレビ討論会でのトランプ大統領の目的は新型コロナウイルスや経済の悪化から有権者の関心をそらすことだ」と述べました。

そのうえで「トランプ大統領にとって最良の選択はバイデン氏への攻撃だ」と述べ、テレビ討論会ではトランプ大統領がバイデン氏を中傷し、激しく攻撃すると予想しました。

一方、バイデン氏についてコーンフィールド氏は「視聴者はバイデン氏がトランプ大統領にどう対応するかに関心を持っている」と述べ、最大の焦点はトランプ大統領の攻撃に対するバイデン氏の対応だと指摘しました。

そのうえで「バイデン氏にとっては大統領の攻撃によっておどおどした態度などを見せなければ上出来だ。大統領になる資質があると示すべきで、ボディーランゲージや声、それに自信のある態度が重要だ」と述べました。

さらに大半の有権者はどちらに投票するかすでに決めているという見方を示す一方、討論会の攻防でバイデン氏が結果を示せば、まだ決めていない有権者へのアピールになるという見方を示しました。