政府配布の布マスク 「単価 開示は遠慮している」 田村厚労相

政府配布の布マスク 「単価 開示は遠慮している」 田村厚労相
新型コロナウイルス対策として、政府が全国すべての世帯に配布した布マスクをめぐり、神戸市の大学教授が納入業者に発注した金額などの開示を求める裁判を起こしたことについて、田村厚生労働大臣は、契約に基づく対応として開示しない考えを示しました。
新型コロナウイルス対策として、政府がすべての世帯に布マスクを2枚ずつ配布したことをめぐり、神戸市の大学教授は、納入業者ごとにマスクを1枚いくらで発注したかなどを公表しないのは不当だとして、明らかにするよう求める裁判を起こしました。

これについて田村厚生労働大臣は、閣議のあとの記者会見で「平時ではない中で、かなり無理をして企業に集めてもらった経緯がある。平時のマスクの単価と比べてどうなのかというのもあると思うが、それぞれの企業が努力でやっている話だ」と述べました。

そのうえで「情報開示は、企業活動への影響があり、そもそも契約が開示になっておらず、それぞれの単価を開示することは遠慮している」と述べました。

政府は、新型コロナウイルス対策として、布マスクを4月から6月にかけて全国すべての世帯に2枚ずつ、合わせて1億2000万枚配布し、必要な費用として調達に184億円、配送費として76億円の総額260億円を見込んでいることをことし6月に明らかにしています。