タイ 非常事態宣言 6回目の延長へ 「感染拡大防ぐため」と政府

タイ 非常事態宣言 6回目の延長へ 「感染拡大防ぐため」と政府
タイ政府は新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐためとして、延長を繰り返している非常事態宣言を、さらに来月末まで延ばすことを決めました。タイでは若者による反政府デモが相次いでいて、延長によって若者たちの活動や批判を抑えることが目的ではないかと、疑う声もあがっています。
タイ政府は28日、会見を開き、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐためとして出している非常事態宣言の期限を、今月末から来月末までに延長することを明らかにしました。

タイ政府はことし3月に非常事態宣言を出して以降、延長を繰り返していて、今回で6回目になります。

タイではこの5か月間、新たに確認される感染者数が1桁におさまる日がほとんどとなっていて、感染の広がりは抑えられていますが、延長の理由について政府は「引き続き感染拡大を防ぐことだけが目的だ」と説明しています。
一方で、今月19日に首都バンコクでプラユット政権発足以来、最大規模となる抗議集会が開かれるなど、若者による反政府デモが活発化していて、参加者が逮捕される事例も相次いでいます。

このため若者の間では、非常事態宣言の延長は政府に対する抗議活動や批判を抑えることが目的ではないかと、疑う声もあがっています。