トランプ大統領 連邦最高裁判事に保守派 バレット氏を指名

トランプ大統領 連邦最高裁判事に保守派 バレット氏を指名
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アメリカ大統領選挙が1か月余りあとに迫るなか、トランプ大統領は、今月亡くなった連邦最高裁判所のリベラル派のギンズバーグ判事の後任に、保守派の判事を指名しました。対立候補の野党・民主党のバイデン氏は、大統領選挙の結果を踏まえて次の大統領が指名すべきだと主張していて、議会で承認されるかが焦点になります。
トランプ大統領は26日午後、日本時間の27日朝、ホワイトハウスで会見し、リベラル派のギンズバーグ判事の後任として、保守派で、高等裁判所にあたる連邦控訴裁判所の判事を務める女性のエイミー・バレット氏を指名すると発表しました。

トランプ大統領は「比類のない業績とすばらしい知性を備えた女性だ」と述べ、バレット氏をたたえました。

会見に同席したバレット氏は、トランプ大統領に謝意を示したうえで「議会上院で承認されれば、全力でこの仕事の責任を果たす」と決意を述べました。

バレット氏は48歳。7人の子どもがいる敬けんなカトリックで、人工妊娠中絶や銃規制に批判的な立場の保守派の判事として知られます。

バレット氏が議会上院で承認されれば、アメリカ社会を二分する問題で最終的な司法判断を下す連邦最高裁判所の判事9人のうち6人を保守派が占めることになります。

トランプ大統領としては、支持基盤であるキリスト教福音派をはじめとした保守層にアピールし、劣勢が伝えられる選挙戦での巻き返しをはかるねらいがあるとみられます。

また、トランプ大統領は、選挙結果をめぐり法廷闘争になった場合を見越して、保守派の判事の指名を急いだとの見方もあります。

一方、対立候補のバイデン前副大統領など野党・民主党は、1か月余りあとに迫った大統領選挙の結果を受け、次の大統領が後任を指名すべきだと主張していて、バレット氏が議会上院で承認されるかが焦点になります。

バイデン氏「有権者の声を聞くべき」

野党・民主党の大統領候補、バイデン氏は声明を発表し、最高裁判所の新しい判事は大統領選挙の結果を受けて決めるべきだという考えを改めて示しました。

この中でバイデン氏は、最高裁判所の新しい判事に指名されたバレット氏が、前のオバマ政権が導入した医療保険制度、いわゆる「オバマケア」をめぐる裁判所の合憲判断に批判的な立場だったことに懸念を示しました。

そのうえで「最高裁判所の決定は国民の日々の暮らしに影響する。有権者の声を聞くべきだ」として、議会上院は11月の選挙で新しい大統領と上院議員が決まるまで、承認の手続きを見送るべきだとしています。

トランプ大統領支持のキリスト教福音派が集会

首都ワシントンでは、トランプ大統領が連邦最高裁判所の新たな判事を指名するのを前に、大統領の支持基盤でもあるキリスト教福音派が大規模な集会を開き、保守派の判事が指名されることに強い期待の声をあげました。

集会を呼びかけたのは、トランプ大統領の支援者で、キリスト教福音派の著名な指導者、フランクリン・グラハム師で、ワシントン中心部の広場には福音派の人たちなど数千人が詰めかけました。

集会にはペンス副大統領も参加し「トランプ大統領が最高裁判所の新しい判事にこれから指名する、すばらしい女性のためにも祈りをささげようと」と呼びかけると会場からは歓声があがり、保守派の判事指名に強い期待感を示しました。

またグラハム師は、トランプ大統領のために祈りをささげ、最高裁判所の判事の指名が今後何年にもわたりアメリカに影響を与えるとして大統領の決断が最良のものとなるよう願いました。

アメリカで最大の宗教勢力とも言われるキリスト教福音派は、再選を目指すトランプ大統領にとって重要な支持基盤で、会場からは、たびたび「あと4年」と再選を求める声もあがっていました。