「Go Toトラベル」全国拡大を前に 政府分科会が提言まとめる

「Go Toトラベル」全国拡大を前に 政府分科会が提言まとめる
政府の観光需要の喚起策、「Go Toトラベル」の対象に来月から東京発着の旅行が加わり、全国に拡大されるのを前に、政府の分科会は感染リスクを高める具体的な行動の例を挙げて十分な注意喚起を行うよう政府に求める提言をまとめました。
分科会がまとめた提言の中では、移動する旅行者の数を抑制しなくても、旅行中に「感染リスクを高める行動」を避けることで、地域を越えて感染が広がる可能性を下げることができるとしています。

そして、「感染リスクを高める行動」として、これまでに感染が起きている行動の例を示しました。

具体的には、大きな声になりやすい飲酒を伴う懇親会、深夜に及ぶ飲食、マスクなしでの会話、仕事のあとや休憩時間に密になる行動、学校の寮などの集団生活、換気の悪い空間での激しい呼吸を伴う運動、屋外での活動の前後の車での移動や食事などの7つを挙げて、政府は十分な注意喚起を行うよう求めています。

さらに、分科会は政府に対し、今月の4連休に混雑した状況を見ても、小規模なグループで時期や場所などが分散された旅行の普及が「実現には至っていない」として、年末年始に向けて普及を推進することや感染が急増している「ステージ3」相当と判断した場合には、ちゅうちょなくイベントを中止したり、その都道府県を「Go Toトラベル」の対象から外したりすることなどを求めました。

尾身茂会長は「感染拡大を防ぐためには、意識や行動の変化が非常に重要だ。感染拡大の懸念があるこれからの秋冬の時期を乗り越えられるかどうか、試金石とも言える重要な時期になってきていると思う」と話しています。