4連休の影響 感染確認の再増加を懸念 東京都モニタリング会議

4連休の影響 感染確認の再増加を懸念 東京都モニタリング会議
東京都内の新型コロナウイルスの感染状況などを分析・評価する「モニタリング会議」が開かれ、専門家は感染状況の警戒のレベルについて上から2番目の表現を維持したうえで「おとといまでの4連休における検査件数の減少が、新たな感染の確認に与える影響を踏まえた警戒が必要だ」と指摘し、感染の確認が再び増加傾向に転じることへの懸念を示しました。
会議のなかで、東京都医師会の猪口正孝副会長は、都内の感染状況について、新たな感染の確認が23日までの7日間の平均でおよそ145人と、前の週のおよそ181人から減少したなどと指摘し「感染の再拡大に警戒が必要であると思われる」と分析しました。

これは4段階ある警戒のレベルのうち上から2番目の表現で、3週連続となりました。

そのうえで「おとといまでの4連休における検査件数の減少が、新たな感染の確認に与える影響を踏まえた警戒が必要だ。感染拡大のリスクを高める機会の増加により、新たな感染の確認が再び増加傾向に転じ、急速に感染拡大することが懸念される」と指摘しました。

一方、医療提供体制については、医療機関への負担が長期化していて、入院患者や重症患者の今後の推移に警戒が必要だとして「体制強化が必要であると思われる」という4段階あるレベルのうち上から2番目の表現を12週連続で維持しました。

新たな感染確認 前週から約36人減

24日のモニタリング会議の中で示された都内の感染状況と医療提供体制についての分析結果です。
感染状況についてです。

新たな感染の確認は23日までの7日間の平均でおよそ145人となり、前の週からおよそ36人減りました。

年代別の割合は、今月21日までの1週間で
▽20代が最も多く23.4%
▽次いで30代で19.6%
▽40代が18.7%
▽50代が14.1%
▽60代が6.3%
▽70代が6.2%
▽10代が5%ちょうど
▽80代が3.4%
▽10歳未満が2.5%
▽90代以上が0.7%でした。

前の週に比べて20代から40代の割合が減少し、10代以下と50代以上の割合が増加しました。

家庭内の感染40%

感染経路が分かっている人のうち家庭内での感染が40%で、少なくとも8週連続で最も多くなりました。

次いで
▽施設内が15%
▽職場内が13.6%
▽夜間営業する接待を伴う飲食店が6.8%会食が6.1%などとなっています。

専門家は「これから経済を重視することになると、リスクの高い高齢者に日常生活の中でいかに感染させないかという覚悟が、すべての都民に必要だ」と述べました。

さらに「飲食店の営業時間短縮の要請解除やイベントなどの、観客人数制限の緩和で人の移動が増え、接触の機会がさらに高まることが想定される。基本的な感染防止対策を徹底することが重要だ」と指摘しました。

入院患者 100人余り増

医療提供体制です。
23日時点での入院患者は1258人で、1週間前・今月16日の時点より100人余り増えています。

専門家は「増減を繰り返しながら依然として高い水準にある」と指摘しました。

重症患者 5人増

都の基準で集計した重症患者は23日の時点で1週間前から5人増え28人でした。

年代別にみると
▽40代が1人
▽50代が9人
▽60代が8人
▽70代以上が10人で
▽50代から60代が重症患者全体の6割を占めています。

性別では、男性が24人、女性が4人でした。