Jリーグ 観客数上限 収容人数の50%に引き上げる方向で協議へ

Jリーグ 観客数上限 収容人数の50%に引き上げる方向で協議へ
プロ野球とサッカーJリーグは新型コロナウイルスの対策連絡会議を開き、Jリーグの村井満チェアマンは規模の大きいスタジアムでの観客数の上限を早ければ今月末にも収容人数の30%から50%に引き上げる方向で協議を進める考えを示しました。
Jリーグは政府がイベントの開催制限を緩和したことを受けて、19日から1万7000人以上が入場できるスタジアムについては、観客数の上限を30%程度に引き上げました。

21日、Jリーグの村井チェアマンはプロ野球との対策連絡会議のあとの会見で、観客数の上限をさらに50%に引き上げる方向で、今月24日に開く臨時の実行委員会で協議する考えを示しました。

村井チェアマンは「おそらく9月30日や10月のあたまの試合から引き上げていく方向で協議する」との見通しを示したうえで、「観客にはマスクをすることなどをしっかり啓発していく」と感染防止対策の徹底を観客に呼びかけていく考えを重ねて示しました。

一方、プロ野球も19日から最大で球場の収容人数の半分近くまで観客を入れて試合を開催していて、NPB=日本野球機構によりますと、今月15日に東京オリンピック・パラリンピック組織委員会から、感染対策を参考にしたいとヒアリングを受けたということです。

NPBの井原敦事務局長は「組織委員会からの質問を受ける形でミーティングを行った。今後も継続していくことになっている」と説明しました。

村井チェアマン マスク着用の徹底で対応可能

プロ野球とサッカーJリーグによる新型コロナウイルスの対策連絡会議で早ければ今月末にも観客数の上限を引き上げる考えを示したJリーグの村井満チェアマンは、マスクの着用を徹底することで観客が増えてスタンドの座席の間隔が狭まっても対応できるとする認識を示しました。

村井チェアマンは、プロ野球との対策連絡会議のあとの会見で、「観客数の引き上げに伴って保健所が推奨する観客どうしの距離が1メートル以上という基準を満たせないケースが出る可能性はある。専門家からはマスクの着用を徹底することで感染のリスクが下がるというデータが示された。50%への引き上げに当たってはマスクを取ってのアルコール摂取や大声での応援をしないようにより一層の啓発をする必要がある」と話しました。

また会見で村井チェアマンは新型コロナウイルスの影響で債務超過となる見通しとなったJ1のベガルタ仙台への支援策について「ベガルタ仙台に限らず入場料収入などの大幅な減少から多くのクラブが経営の困難に直面している。さまざまな規制緩和などを検討していて、長期的な目線ですべてのクラブが新型コロナウイルスを乗り越えられる体制を作っていく」と話し、リーグとして今後もさらなるサポートを行っていく考えを示しました。