医療現場での患者の安全考えるシンポジウム

医療現場での患者の安全考えるシンポジウム
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医療現場での患者の安全について考えるシンポジウムが東京都内で開かれ、かつて医療事故が相次いだ大学病院で安全対策に取り組む医師が「患者に積極的に医療に参加してもらうことが、安全や質の向上につながる」と訴えました。
シンポジウムは、WHO=世界保健機関が定めた9月17日の「世界患者安全の日」に合わせて開かれ、およそ150人が会場やオンラインで参加しました。

この中で、6年前に腹くう鏡の手術を受けた患者が相次いで死亡した事故が明らかになった、群馬大学附属病院で医療の質・安全管理部の副部長をつとめる滝沢牧子医師が講演し、事故をきっかけに、検査データや診療記録が記された電子カルテを、患者や家族が閲覧できるシステムを導入したと紹介しました。

これによって、9割以上の患者は病気への理解が深まり、スタッフへの信頼感も増したと答えるようになったということで、滝沢医師は「患者に積極的に医療に参加してもらうことが、安全の質の向上につながる」と強調しました。

このあと行われたパネルディスカッションでは、制度の開始から来月で5年となる「医療事故調査制度」の在り方について議論が交わされました。

制度では、患者が死亡する医療事故が起きたときに医療機関が原因を調査し、第三者機関に報告するとしていますが、2歳の娘を医療事故で亡くした「医療過誤原告の会」の宮脇正和さんは「病院は、組織として向き合ってくれないこともあり、良心だけに任せる仕組みでは不十分だ」と述べ、見直しの必要性を訴えました。