プロ野球 観客数の上限引き上げ 最大で収容人数の半分まで

プロ野球 観客数の上限引き上げ 最大で収容人数の半分まで
プロ野球は、19日から政府の方針に沿って、観客数を最大で球場の収容人数の半分にまで増やして試合を開催します。
プロ野球は、7月10日から観客を5000人まで入れて試合を行ってきましたが、政府がイベントの開催制限を緩和したことを受けて、19日からは、最大で各球場の収容人数の半分にまで観客を増やして開催します。

19日はデーゲーム4試合、ナイトゲーム2試合が予定され、各球場ごとの観客数の上限は、主催球団が地元の自治体や保健所と調整のうえ、決めることになっています。

このうちDeNAの本拠地、横浜スタジアムでは1万6000人、ヤクルトの本拠地、神宮球場では1万4500人と、いずれも収容人数の半分近くまで上限を引き上げます。

一方、日本ハムの本拠地、札幌ドームでは35%の1万5000人、ソフトバンクの本拠地、福岡市のPayPayドームでは30%の1万2000人、中日の本拠地、ナゴヤドームは30%の1万1000人、オリックスの本拠地、京セラドーム大阪は30%の1万人余りを上限としています。

各球団では大声を出したり、歌ったりする応援を禁止することなどを定めたプロ野球の感染予防のガイドラインを踏まえた試合の運営をさらに徹底するとしています。

感染予防ガイドラインを強化

観客数の上限引き上げに伴い、NPB=日本野球機構は新型コロナウイルスの感染予防ガイドラインを更新しました。

具体的には、場内放送で観客に対して、こまめな消毒や手洗いを呼びかけること、異なるグループ間では1席の座席間隔を空け、入退場時や売店、トイレなどで列に並ぶ際はできるだけ2メートル、最低1メートルの距離を確保してもらうこと、大声を出す観客、マスクを着用していない観客には個別に注意すること、入場口、トイレ、売店などでの3密を回避する措置を講じること、交通機関、帰宅途中の飲食店などでの3密回避について注意喚起を行うことなどを新たに加えています。

さらに、入場制限の対象者に発熱の症状を加え、これまでの基準となる37度5分に達しなくても、平熱との比較などで発熱と認められれば入場できないこととしました。

ヤクルトは19日から対応開始

観客数の上限引き上げに伴って、新たな感染予防対策に取り組む球団もあります。

ヤクルトは。19日から神宮球場に収容人数の半分近い1万4500人まで観客を入れますが、売り子がスタンドを歩き回って飲食物を販売することは当面、見合わせます。

また、退場時の密集を避けるため、場内アナウンスや大型ビジョン、スタッフの案内によって、外野席、内野席の上の段、内野席の下の段の順に退場するよう促すことにしています。

さらに、私設応援団による応援が始まりますが、引き続き大きな声を出したり、トランペットなどの鳴り物を使ったりしての応援は禁止されているため、太鼓や電子ホイッスルを使って、観客に拍手での応援を促すということです。

巨人は、21日の東京ドームでの主催試合から収容人数のおよそ40%の1万9000人まで観客を受け入れます。

入場時の混雑緩和のため、今月の土曜日と日曜日、祝日に予定されている4試合について開場時間を1時間繰り上げます。

また、試合後には大型ビジョンと場内アナウンスで退場ゲートを指定し、最寄り駅からの電車利用を避けて、1つ先の駅から乗ってもらうよう呼びかけるということです。

また、DeNAも観客が座っているスタンドのエリアごとに時間差をつけて退場するよう場内アナウンスを行うとしています。