柔道 12月の東京国際大会 来春以降に延期方針 新型コロナ

柔道 12月の東京国際大会 来春以降に延期方針 新型コロナ
ことし12月に東京で予定されていた柔道の国際大会について、IJF=国際柔道連盟が、来年春以降に延期する方針を全日本柔道連盟に伝えたことが関係者への取材でわかりました。IJFは理由について、大会の開催で、新型コロナウイルスの感染者が出た場合、来年の東京オリンピックの開催に影響を与えかねないなどと説明しているということです。
IJFは、感染拡大の影響で、ことし4月から中止していた国際大会について、来月から再開したうえで12月には東京で開催する方針を示していました。

しかし、関係者によりますと、IJFはこの東京での国際大会の開催を来年春以降に延期する方針を固め、18日までに大会を運営する全日本柔道連盟に伝えたということです。

IJFは延期の理由について、大会の開催で万が一、感染者が出た場合、来年の東京オリンピックの開催に影響を与えかねないなどと説明しているということです。

国際大会の開催をめぐっては、東京オリンピック・パラリンピック組織委員会の森会長が17日「柔道も大会が予定されているが、人と人の濃厚接触があるスポーツの大会は十分慎重にやらないといけない。急いでやり大変なことになれば、オリンピックにまで波及する」と発言していました。

オリンピックで実施される各競技では、今月、ドイツでトライアスロンの世界選手権が開かれるなど再開の動きが出ていますが、今回、柔道の国際大会について延期の方針が示されたことで今後、人と人の接触を伴う競技の大会の再開の判断に影響を与えることが懸念されます。

代表は丸山と阿部の直接対決か

IJFが延期の方針を伝えたことし12月の国際大会は、全日本柔道連盟が個人の14階級の中で、唯一、東京オリンピックの代表内定選手が決まっていない男子66キロ級の代表選考会を兼ねる予定でした。

この階級では、丸山城志郎選手と阿部一二三選手のともに、世界選手権の金メダリストが激しく代表を争っていて注目を集めています。

全柔連は、オリンピックまでの準備期間を確保するためには、ことし中に代表内定選手を決める必要があるとしていて、12月の国際大会が開催されなかった場合には、2人の代表選考会を別に設ける方針を示しています。

今回、大会が延期される方針が示されたことで丸山選手と阿部選手の直接対決で、代表内定が決まる可能性が高まりました。