プロ野球 きょうから観客数の上限緩和「感染症対策に協力を」

プロ野球 きょうから観客数の上限緩和「感染症対策に協力を」
プロ野球では19日から、観客数の上限が球場の収容人数の50%までに緩和されます。ソフトバンクでは19日からの2日間は、およそ30%の観客を入れることにしていて、球団の担当者は「感染症対策に協力してほしい」と話しています。
プロ野球12球団は今月12日、これまで5000人としていた観客数の上限を、19日から球場の収容人数の50%まで緩和することを決めています。

ソフトバンクの本拠地、PayPayドームでは19日、20日は、およそ30%の観客を入れ、マスクの着用や大声を出さない応援といった対策の徹底を改めて呼びかけることにしています。

一方、これまで間隔をあけて営業していたドーム内の飲食店は、増加する観客の分散を図るため、すべての店舗での営業に切り替えます。

今月22日からは、観客席での売り子による販売も始まる予定です。

また、チケットについては、ファンクラブに加入していながら観戦できていない人を対象にした抽せん販売を行うほか、今後、状況を見ながら、一般販売の枠を広げていくことにしています。

PayPayドームの観客数の上限は、今の4倍のおよそ2万人まで段階的に引き上げられる見通しです。

福岡ソフトバンクホークス広報企画課の中澤佑輔さんは「たくさんの方に来てもらえるのはうれしく思う反面、より一層、感染症対策に気を引き締めなければいけない。対策に協力をお願いしたい」と話していました。

甲子園球場の周辺では

甲子園球場の周辺では、阪神ファンや飲食店の経営者などから、制限の緩和に期待する声が多く聞かれました。

今シーズン、すでに3試合観戦したという京都市の56歳の男性は「試合前の球場周辺は『試合が中止になったのでは』と誤解するほど、さみしい雰囲気でした。早く満員の甲子園に戻ってほしいです」と話していました。

また、半世紀以上、阪神ファンだという兵庫県西宮市の72歳の男性は「試合が盛り上がらないので観戦を控えていましたが、家族で見に行きたいと思います」と話していました。

一方、甲子園球場の玄関口、阪神電鉄甲子園駅のすぐ近くにある居酒屋は、プロ野球の開幕が遅れたことなどで、3月から6月にかけては売り上げが去年の2割程度まで減少したということです。

40人ほどが入れる店内は、去年までは試合が終わると満員となり、活気にあふれていましたが、ことしは多いときでも半分程度にとどまっているということです。

店主の山下晴大さんは「ファンが戻ってくることに気分も高まっています。1人でも多く店を訪れてもらい、売り上げが回復してくれれば」と話していました。