ジャパンライフ元会長ら逮捕 当初から事業実態なかったか

ジャパンライフ元会長ら逮捕 当初から事業実態なかったか
磁気治療器のオーナー商法などで多額の資金を集め、経営破綻した「ジャパンライフ」の元会長らが詐欺の疑いで逮捕された事件で、配当金のもとになるはずの磁気治療器のレンタルは、実際にはほとんど行われていなかったということで、警視庁は当初から事業の実態がなかったとみて調べています。
経営破綻した健康器具販売会社「ジャパンライフ」の元会長、山口隆祥容疑者(78)ら14人は、会社が大幅な債務超過に陥り、配当の見込みがないのに顧客を勧誘し、12人から出資金合わせて8000万円余りをだまし取ったとして、詐欺の疑いで逮捕されました。

契約を結んだ人は全国でおよそ7000人、被害総額はおよそ2000億円に上るということです。

警視庁は山口元会長らの認否を明らかにしていません。

「ジャパンライフ」は、高いもので数百万円する磁気治療器のオーナーになれば、そのレンタル収入によって年に6%の高い配当金を得られるとうたっていましたが、警視庁によりますと、実際には磁気治療器の数が契約数よりも大幅に少ない上、レンタルはほとんど行われていなかったということです。

「ジャパンライフ」がオーナー商法を始めたのは、17年前の2003年からで、警視庁は当初から事業の実態がなく、集めた資金の一部をそのまま配当金にあてていたとみて調べています。

契約方法変え営業続ける 被害の拡大を食い止められず

そこにはオーナー商法を規制する法律の限界がありました。

「ジャパンライフ」が問題視されるようになったのは、6年前の2014年。

消費者庁に悪質な訪問販売に対する苦情が相次ぐようになりました。

これを受けて、消費者庁は法律に違反するおそれがあるとして、ジャパンライフに行政指導を行います。

しかし、その後も多額の負債があることを隠して、顧客と契約を結んでいたことなどが次々と明らかになり、消費者庁は2016年から翌年にかけて4回にわたって業務の一部停止命令を出す異例の事態に。

それでもジャパンライフは規制をすり抜け、3年前に経営破綻するまで営業を続けてきました。

その原因は、契約の方法にあります。

ジャパンライフは当初、磁気治療器のオーナー商法を展開していましたが、業務の一部停止命令を受けて契約の方法を変えました。

オーナー契約ではなく、磁気治療器の宣伝活動に対して報酬を支払う「モニター契約」や、「リース契約」という形をとるようになったのです。

実質的な仕組みは同じですが、業務停止命令の根拠となった預託法はオーナー商法にしか適用されません。

このため、契約の方法を変えることで営業を続けることができたのです。

その結果、経営破綻するまで被害の拡大を食い止められず、被害額はおよそ2000億円にまで膨らみました。

弁護団「1円でも多くのお金が被害者に戻ることを期待」

山口元会長らが逮捕されたことを受けて、「全国ジャパンライフ被害弁護団連絡会」はきょう、都内で記者会見を開きました。

この中で、事務局長を務める大迫恵美子弁護士は「やっとこの日を迎えることができた。今後、警察の捜査によって組織の内情や隠された財産などが明らかになり、1円でも多くのお金が被害者の手元に戻ることを期待している」と話していました。