検察が証拠の歯型取り違え 母親の起訴取り消し謝罪 滋賀

検察が証拠の歯型取り違え 母親の起訴取り消し謝罪 滋賀
大津地方検察庁は生後まもない赤ちゃんの腕をかんで、けがをさせたとして傷害の罪で起訴していた母親について、捜査段階で歯型の鑑定をした際に別の人物の歯型と取り違えていたとして起訴を取り消し、謝罪しました。
大津地方検察庁は去年11月、大津市で生後まもない赤ちゃんの腕をかんでけがを負わせたとして21歳の母親を傷害の罪で起訴しました。

検察によりますと、警察の捜査段階で赤ちゃんの腕に残っていたかまれたような痕が母親の歯型とほぼ一致するという鑑定結果が出たことを根拠にしていたということです。

ところが弁護士によりますと、母親は裁判で起訴された内容を否認し、検察が提出した証拠を精査したところ、歯型に関する書類に不自然な点が見つかったということです。

このため検察や警察が改めて確認した結果、警察が母親の歯型を採取して書類を作成した際に別の人物の歯型と取り違えていたことがわかったということです。

検察は母親による犯行とした判断は誤りだったと認め、18日、起訴を取り消しました。

母親は警察に逮捕され、23日間にわたって勾留されたということで、検察と警察は17日、謝罪したということです。

大津地方検察庁の山上真由美 次席検事は「重要な証拠の誤りに気付かず心よりおわびします。しんしに反省し、同じことを繰り返すことがないよう努めてまいります」とコメントしています。

母親の弁護士「許されない」

起訴が取り消されたことを受け、母親の弁護士を務めていた植平朋行弁護士が報道陣の取材に応じ、「母親は今も、自宅に人が訪ねてきたり、電話がかかってきたりすると警察ではないかとおびえている」と話しました。

そのうえで警察や検察の対応について「きちんと手順を踏んで、証拠書類を精査すればこうしたことは起きなかった。許されないことだと思っている」と批判しました。

滋賀県警 刑事部長「大変申し訳ない」

母親の起訴が取り消されたことについて、滋賀県警察本部の時田保徳刑事部長は、「母親の歯型を別人のものと取り違えたことなどにより犯行の実行者として逮捕してしまったことについては大変申し訳なく思っており、心よりおわびします。今後はこのようなことが二度と起きないよう再発防止に努めたい」とするコメントを出しました。