世界の感染者3000万人超 新型コロナ アジアヨーロッパ増加傾向

世界の感染者3000万人超 新型コロナ アジアヨーロッパ増加傾向
世界の新型コロナウイルスの感染者が累計で3000万人を超えました。地域別では、南北のアメリカ大陸は新規の感染者の数が減少傾向にあるものの、アジアとヨーロッパでは増加傾向にあり、世界で亡くなった人も累計で100万人に迫りつつあります。
アメリカのジョンズ・ホプキンス大学のまとめによりますと、世界全体の新型コロナウイルスの感染者の累計は、日本時間の18日午前6時半の時点で、3000万3378人と、3000万人を超えました。

また、亡くなった人は94万2989人と100万人に迫りつつあります。

感染者が1000万人増えるのにかかった日数は、はじめは166日でしたが、2000万人までは44日、3000万人までは38日となっています。

このうち最も感染者が多い国はアメリカで、累計では666万人に上り、死者数も19万人を超えています。

WHOのまとめによりますと、地域別では、南北のアメリカ大陸は急速な感染拡大の勢いがおさまりつつあるものの、アジアとヨーロッパでは感染者が増加傾向にあります。

このうちインドネシアは、1日当たりの新たな感染者が3500人を超える日があり、首都ジャカルタの州政府は、企業に命じている在宅勤務措置を一部の業種を除き従業員数の4分の3以上に引き上げるよう命じているほか、5人以上の集まりを禁じるなど、ことし6月以来となる大幅な制限をかけています。

また中東のイスラエルでは、1日当たりの新たな感染者が急増していて現地時間18日午後2時からは、再び全土で外出制限が行われることになっています。

フランス 医療態勢ひっ迫

このうちフランスでは7月以降、感染者が再び増え始め、イギリスのBBCによりますと、17日には一日の新たな感染者が、これまでで最も多くなったということで「ロックダウンが解除されたあと、大勢の人がビーチに集まった夏の重い代償が今、フランス各地の新たな感染の波となっている」と指摘しています。

また感染状況が深刻な南部のマルセーユでは、病院のICUの空きが、わずかになっているとしたほか、新型コロナウイルスによるとみられる症状が数日前からあるものの、検査の予約が取れずに困惑している女性の話を紹介し、医療態勢がひっ迫している現状を伝えています。

WHOヨーロッパ地域事務局「憂慮すべき感染率だ」

ヨーロッパでの新型コロナウイルスの感染拡大について、WHOヨーロッパ地域事務局のトップ、クルーゲ事務局長は「憂慮すべき感染率だ」と述べ、警鐘を鳴らしました。

WHOのまとめによりますと、ヨーロッパ地域事務局管内の1日の新たな感染者数は、ことし4月に4万3000人を超えましたが、各国が外出制限などの措置をとったことで、5月後半以降、2万人を下回るようになりました。

ところが、今月に入り5万人を超える日が続くなど、増加傾向にあるということで、クルーゲ事務局長は検査数が増えていることも、感染者数増加の一因だとしたうえで「すべての人はこの感染者数を警告として受け取るべきだ」と述べ、地域をあげて対策に取り組む必要性を訴えました。