国連事務総長「平和の鐘」鳴らす式典で紛争地での停戦呼びかけ

国連事務総長「平和の鐘」鳴らす式典で紛争地での停戦呼びかけ
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世界に非暴力と停戦を呼びかける「国際平和デー」に合わせて国連で日本から贈られた「平和の鐘」を鳴らす式典が行われ、グテーレス事務総長は新型コロナウイルスがとりわけ紛争下の人々に深刻な脅威をもたらしているとして、停戦を呼びかけました。
17日、ニューヨークの国連本部で行われた式典にはグテーレス事務総長や日本の石兼国連大使らが出席しました。

国連では9月21日を非暴力と停戦を呼びかける「国際平和デー」と定め、毎年、この前後に日本で平和活動に取り組んだ愛媛県の中川千代治さんから66年前に贈られた「平和の鐘」を打ち鳴らす式典を行っています。

式典ではグテーレス事務総長が「新型コロナウイルスは至るところで平和を脅かし、とりわけ紛争下にいる人々にとてつもない脅威をもたらしている」と述べて、人々に必要な支援を届けるためにも紛争地で戦闘を停止するよう呼びかけました。

さらにグテーレス事務総長は「平和の鐘」が世界中のコインを溶かして造られたことを踏まえ、壊れた陶磁器を修復する日本の「金継ぎ」という伝統技法に触れて「金継ぎは金と漆を使って壊れた陶磁器をより強く、より美しくする。破壊された世界にこの精神をとどけよう」と述べて、平和の構築を訴えました。

グテーレス事務総長は、国連総会で22日から始まる各国首脳の演説の際にも停戦を呼びかけるとしています。