熊本 “松橋事件”で再審無罪 87歳男性が賠償求め国などを提訴

熊本 “松橋事件”で再審無罪 87歳男性が賠償求め国などを提訴
35年前、当時の熊本県松橋町で、男性を殺害したとして服役したあと、再審=やり直しの裁判で無罪が確定した87歳の男性が、国や県に賠償を求める訴えを起こしました。男性側は「補償は受けたが、捜査を検証する必要がある」と話しています。
訴えを起こしたのは、熊本市の宮田浩喜さん(87)です。

宮田さんは、昭和60年、当時の熊本県松橋町、今の宇城市の住宅で59歳の男性を殺害したとして殺人などの罪で懲役13年の刑が確定し、仮釈放されるまでの9年2か月間、服役しましたが、去年、やり直しの裁判で無罪となり確定しました。

これについて宮田さんは17日、無実なのに長期間の服役を余儀なくされ精神的な苦痛を受けたとして、国や県におよそ8480万円の賠償を求める訴えを熊本地方裁判所に起こしました。

その中では、警察は長時間の取り調べで真実ではない自白を誘導した一方で、適切な捜査を尽くさず、検察は、自分たちが不利になる物的証拠を裁判所に提出しなかったなどと訴えています。

宮田さんに対しては身柄拘束への補償として6000万円余りが交付されていますが、弁護団は「補償は受けたが、なぜ無実なのに服役しないといけなかったのか原因が明確になっていない。捜査を検証する必要がある」と話しています。

弁護団によりますと宮田さんは現在、認知症の症状があり、熊本市内の施設で生活しているということです。