新型コロナ感染者情報集約「HER-SYS」 全自治体で運用開始へ

新型コロナ感染者情報集約「HER-SYS」 全自治体で運用開始へ
新型コロナウイルスの感染者の情報を集約する国の新たなシステム「HER-SYS」が来月にも対象のすべての自治体で運用される見通しになりました。当初の予定からは2か月余り遅れることになります。
「HER-SYS」は、保健所や医療機関がインターネット回線を使って新型コロナウイルスの感染者の情報を入力する新しいシステムで、厚生労働省がことし5月以降導入を進めています。

現在、保健所を設置している155の自治体のほとんどで運用されていますが、東京 港区は「個人情報が十分に保護されているか判断できない」として国に対応を求めていました。

このため厚生労働省は、自治体専用のネットワーク回線からも接続できるよう今後、システムを改修し、来月にも港区が運用を始める方向で調整を進めていることが厚生労働省などへの取材で分かりました。

厚生労働省は、ことし7月末までに対象のすべての自治体で運用を始めたいとしていましたが、当初の予定からは2か月余り遅れることになります。

一方、「HER-SYS」をめぐっては、入力されたデータの精度を確認する必要があるとして、今も感染状況の分析に使えない状況が続いていて、厚生労働省が対応を急いでいます。