「死刑にも等しい」イエメン援助不足で 国連危機感訴える

「死刑にも等しい」イエメン援助不足で 国連危機感訴える
国連は内戦が続く中東のイエメンで、市民に提供する水や食料の購入に充てる援助資金が、目標の3割しか集まっていないことを明らかにし「このままでは多くの家庭にとって死刑にも等しい」と危機感を訴え、国際社会に資金の拠出を強く求めました。
イエメンではサウジアラビアなどが支援する、ハディ政権とイランが支援する反政府勢力「フーシ派」との間で内戦が続き、インフラや医療設備のぜい弱化や、水や食料不足が深刻なうえ、新型コロナウイルスに感染が確認された2013人のうち、3割近い583人が死亡するなど、市民生活が危機的な状況となっています。

国連の安全保障理事会では15日、イエメン問題を話し合う定例の会合がオンラインで行われました。

この中で、国連のローコック事務次長は、水や食料の購入に充てるために、ことし必要な援助資金が目標の3割しか集まっていないことを明らかにしたうえで「サウジアラビア、UAE=アラブ首長国連邦、それにクウェートの責任は特に重い」と述べ、この3か国は約束した資金を、ことし全く拠出していないと名指しで非難しました。

また、アメリカも敵対するイランが支援する「フーシ派」が、援助物資の輸送を妨害していることを理由に、一部の資金の拠出を停止しています。

これに対してローコック事務次長は「このままでは多くの家庭にとって死刑にも等しい」と危機感を訴え、人道的な見地から資金を拠出するよう強く求めました。