第99代首相に菅義偉氏選出 海外の反応

第99代首相に菅義偉氏選出 海外の反応
自民党の菅義偉総裁が、衆参両院の本会議で行われた第99代の総理大臣に選出されたことについて、海外の反応です。

海外メディアも速報で伝える

このうち、ロイター通信は、菅総裁が新しい総理大臣に選出されたと速報しました。

そのうえで、およそ8年ぶりの新しい総理大臣だとしたうえで、「アベノミクス」など安倍政権の政策の多くを引き継ぐ見通しだと伝えました。

そして、新型コロナウイルスの影響で大きく落ち込んだ経済の立て直しなど、日本国内で多くの課題に直面しているほか、外交に直接携わった経験が少ない中、アメリカと中国の対立に対応し、それぞれの国との関係構築を進めていかなければならないなどと現状を分析しました。

また、AP通信も同様に、菅総裁の総理大臣選出を速報で伝えました。

さらに、フランスのAFP通信は、安倍政権の閣僚を多数引き継ぐ形で組閣を行うと伝えています。

また、中国国営の新華社通信や韓国の通信社の連合ニュースもそれぞれ速報で伝え、このうち連合ニュースは菅内閣の閣僚の名前についても詳しく報じ、「安倍内閣の主要人物の多くがそのまま閣僚として残ることになる」と伝えています。

ロシア国営のロシア通信は、日本の外務省に取材した内容として、「日本政府は、平和条約の締結を含む幅広い政治分野や経済、文化面で両国の関係を発展させる意向だ」と伝えました。

ロシアのメディアは、安倍政権がロシアとの関係を重視してきたとして、この路線がどこまで継続されるかに関心を示しています。

韓国メディアは、新しい閣僚の顔ぶれについても詳しく伝えていて、このうち、通信社の連合ニュースは、「安倍内閣の主要人物の多くがそのまま残ることになる。安倍政権と変わらないとの指摘を受けそうだ」と伝えています。

保守系の有力紙、中央日報は、電子版で、「安倍内閣のシーズン2」という見出しの記事を掲載し、閣僚の顔ぶれから「安倍政権を継承するという思いがこめられている」としています。

また、保守系の有力紙、東亜日報は、電子版で、茂木外務大臣や梶山経済産業大臣などの名前を挙げ、「韓国と関わりの深い業務を担当する閣僚が残ったことから、両国の関係が早期に改善することは難しい見通しだ」と伝えています。

アメリカ ホワイトハウス 歓迎する声明

アメリカのホワイトハウスは、日本時間の16日夜、菅内閣の発足を歓迎する声明を発表しました。

声明は「日米関係はかつてないほど強固だ。トランプ大統領はこの関係をさらに強固にすべく菅総理大臣と連携していくことを楽しみにしている」としています。

そのうえで、「トランプ大統領は安倍前総理大臣とともに打ち出した自由で開かれたインド太平洋構想を引き続き推し進めていく用意がある」として、日本と連携してアジア戦略を進める姿勢を示しています。

中国 習近平国家主席と李克強首相 祝電送る

中国国営の新華社通信によりますと、習近平国家主席と李克強首相が、菅総理大臣に宛てて、祝電を送ったということです。

この中で、習主席は、「友好的な隣国である中国と日本はアジアと世界にとって重要な国だ。長期的な安定と友好的な協力関係の発展は両国の利益に合致し、アジアと世界の平和と安定、繁栄に寄与する。中国と日本は新時代の中日関係の構築を推進し、ともに発展してくために積極的に貢献していかなければならない」と伝えたということです。

また、李首相は「中国は日本とともに、各分野における友好と交流、実務協力を強化し、両国関係の新たな発展をともに促進していきたい」と伝えたということです。

台湾 総統府「蔡英文総統が祝意」

台湾の総統府は、蔡英文総統が台湾を代表して祝意を表したと発表しました。

総統府は、菅総理大臣は台湾の国際組織への参加を支持してきたとして、「重要な国際的な友人だ」としています。

また蔡総統は16日夕方、安倍前総理大臣に宛ててツイッターに日本語で「大変お疲れさまでした。先生のように日々全力投球で臨んでいきたいとおもいます。これからも台日関係の深化を引き続き宜しくお願い致します」と投稿しました。

韓国 ムン・ジェイン大統領 メッセージで祝意

韓国大統領府の報道官は、ムン・ジェイン大統領が16午後、菅総理大臣にメッセージを送り、祝意を伝えたと発表しました。

この中で、ムン大統領は、「両国の関係を発展させるために共に努力していこう」と伝えたということです。

報道官は、「ムン大統領は、日本政府といつでも向かい合って対話をし、意思の疎通をする準備があり、日本側が積極的に応じることを期待している」と説明しました。

さらに、ムン大統領は、安倍前総理大臣に宛ててもメッセージを送り、これまでの努力を評価し、健康の回復を祈ったということです。

日韓関係専門家「関係改善のきっかけにするべき」

日韓関係が専門の韓国のクンミン(国民)大学のイ・ウォンドク(李元徳)教授は、「菅総理大臣の選出をきっかけに対話のチャンネルを確保する必要がある」と述べ、菅総理大臣とムン・ジェイン(文在寅)大統領の電話会談や、特使の派遣などを通じて早期に緊密なやり取りを始めて、日韓関係改善のきっかけにするべきだと指摘しました。

そのうえで、ムン大統領の任期は来年5月で残り1年となり、今後、政策実行力が弱まるいわゆる「レームダック化」が進む可能性があるとして、「ことし年末までの機会をしっかりととらえて、関係改善の流れをつくっていくことが大事だ」と述べ、年内開催で調整されている日中韓3か国の首脳会議に合わせて、日韓の首脳会談を行うべきだという考えを示しました。

そして、イ教授は、太平洋戦争中の「徴用」をめぐる問題と、日本の韓国向けの輸出管理の厳格化について、「両国が一歩ずつ譲歩すれば日韓関係は局面を打開できる」と述べ、双方の外交努力によって懸案の解決を図るべきだと指摘しました。

インド モディ首相 緊密な関係構築に期待示す

インドのモディ首相は自身のツイッターに日本語と英語で投稿し、このうち日本語では、「日本国首相へのご就任を心よりお祝い申し上げます。閣下とともに印日特別戦略的グローバルパートナーシップを、さらなる高みに到達させることを期待しています」としています。

モディ首相は、これまでで最も良好と言われるまでに日本とインドとの関係を発展させたとしていて、菅総理大臣とも緊密な関係を構築することに期待を示しています。

英 ジョンソン首相 日本語で「おめでとうございます」

イギリスのジョンソン首相は日本語で「おめでとうございます」とツイッターに投稿しました。

そして、英語では「総理大臣への指名と先週、日本と大筋で合意した歴史的な貿易協定によって、すでに強固な両国の関係が新たな高みへと進展することを願っています」としています。

ドイツ メルケル首相 祝意伝える声明発表

自民党の菅総裁が総理大臣に選出されたことを受けて、ドイツのメルケル首相は16日、祝意を伝える声明を発表しました。

この中で、メルケル首相は「菅氏は長年にわたり、日本の政治を形づくってきた。近年、ドイツと日本の関係はいっそう幅広く、深くなってきた」とした上で、多国間での協調や自由貿易などを推進するために協力していくことに期待を示しました。

EU ミシェル大統領「多国間主義に基づく解決に期待」

EU=ヨーロッパ連合のミシェル大統領はツイッターに「首相に選ばれたことを心から祝福します。ともにEUと日本の関係を発展させ、国際的な課題に対して多国間主義に基づく解決を目指していけることを期待しています」と投稿しました。

日本とEUは、アメリカのトランプ政権が自国第1主義の姿勢を強める中で去年、EPA=経済連携協定を発効させるなど、これまでで最も良好な関係を築いていると言われ、EUは自由貿易主義などの価値観を共有し、多国間主義を支持する国として、日本の役割に期待しています。

ロシア プーチン大統領がお祝いのメッセージ

ロシア大統領府によりますと、プーチン大統領は、自民党の菅総裁が新しい総理大臣に選出されたことを受けてお祝いのメッセージを送りました。

このなかでプーチン大統領は「ここ最近、前任者の安倍晋三氏の尽力もあって両国の対話を発展させるため多くのことが成し遂げられてきた。私は、両国および国際的な当面の課題について日本と建設的に協力する準備ができていることを確認したい。これは疑うことなく、両国の国民の利益にかない、アジア太平洋地域および世界全体の安定と安全の強化に貢献するだろう」としています。