先月の企業物価指数 3か月連続上昇も新型コロナの影響で低水準

先月の企業物価指数 3か月連続上昇も新型コロナの影響で低水準
企業の間で取り引きされるモノの価格を示す、先月の企業物価指数は、前の月を0.2%上回り、3か月連続で上昇しました。
経済活動の再開で原油や金属の価格が上昇したためですが、新型コロナウイルスの影響で依然として低い水準が続いています。

日銀が発表した、企業物価指数の先月の速報値は、2015年を100とした水準で去年の消費税率引き上げの影響を除いた指数で98.8となり、前の月を0.2%上回りました。

前の月を上回ったのは3か月連続です。

これは新型コロナウイルスの影響で、世界的に需要が減少していたガソリンや金や銀などの価格が、経済活動の再開に伴って上昇しているためです。

ただ、去年の同じ月と比べると2.1%の下落となっていて、依然として低い水準が続いています。

今後の見通しについて日銀は「このところ原油価格が横ばいになり、新型コロナウイルスの影響で鉄鋼や繊維、木材などの需要も低迷している。こうした状況が物価に与える影響を注視したい」と話しています。