大企業の景況感 自動車の生産再開などで4期ぶりプラスに

大企業の景況感 自動車の生産再開などで4期ぶりプラスに
財務省などが発表した「法人企業景気予測調査」で、ことし7月から今月にかけての大企業の景況感を示す指数は、プラス2.0で4期ぶりにプラスとなり、前回の調査と比べて大幅に改善しました。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で停止していた自動車の生産などが再開したためです。
法人企業景気予測調査は、財務省と内閣府が資本金1000万円以上の企業を対象に3か月ごとに行っていて今回は1万1000社余りから回答を得ました。

それによりますと、ことし7月から今月にかけての自社での景気の受け止めについて「上昇した」と答えた割合から「下降した」と答えた割合を差し引いた指数は、大企業でプラス2.0となり4期ぶりのプラスとなりました。

前回、ことし4月から6月のマイナス47.6と比べて大幅に改善しています。

業種別にみると、自動車が新型コロナウイルスの感染拡大の影響で停止していた生産活動を再開したことでプラス43.8となったほか、小売業がプラス21.8、宿泊や飲食などのサービス業がプラス7.2となっています。

一方、中堅企業はマイナス8.1、中小企業はマイナス25.8でいずれも過去最低だった前回の調査時点と比べて悪化幅は縮小しました。

財務省は、「景況感は依然として厳しい状況にあるが、持ち直しの動きがみられる。ただ、企業の今年度の利益は、4月から6月までの大幅な落ち込みを補うのが難しい情勢だ」と話しています。