国連事務総長「来年広島訪問したい」平和記念式典の出席に意欲

国連事務総長「来年広島訪問したい」平和記念式典の出席に意欲
国連のグテーレス事務総長は、新型コロナウイルスの感染対策のため、8月行われた広島の平和記念式典への出席を取りやめたことについて、「来年、広島を訪問できることを望んでいる」と述べ、式典への出席に改めて意欲を示しました。
グテーレス事務総長は9日、ニューヨークに駐在する日本メディア向けにオンラインの記者会見を開きました。

はじめに、グテーレス事務総長は日本とアメリカ政府による新型コロナウイルスの感染対策のために、先月6日に行われた広島の平和記念式典への出席を取りやめたことについて「とてもがっかりした」と振り返ったうえで「来年広島を訪問できることを望んでいる。それは私が心から敬意を抱く被ばく者に感謝を表すためだ」と述べて、式典への出席に改めて意欲を示しました。

そして、核軍縮について、来年2月に有効期限が切れるアメリカとロシアの核軍縮条約「新START」=新戦略兵器削減条約の交渉に米ロが真剣に取り組み更新することが不可欠だと強調しました。

一方、核兵器を保有する国と保有しない国との橋渡しを掲げる日本については「日本が積極的な役割を果たすことを頼りにしている。核保有国との対話を通じて核軍縮を前進させることが絶対的に必要だ」と述べて、唯一の戦争被爆国である日本がアメリカをはじめとする核保有国に核軍縮を働きかけていくことに強い期待を示しました。