おしりポケットのスマホに注意、発火を防ぐ使い方

おしりポケットのスマホに注意、発火を防ぐ使い方
「スマホ爆発しそうなぐらいあつくなる」 「スマホ使ったからなんか鬼熱い」
ネット上にはスマートフォンの扱い方を誤り、事故になりそうだったという声があがっています。調べるとやけどにつながった事故もありました。安全な使い方を知って下さい。よく見かける扱い方にも危険が潜んでいます。(ネットワーク報道部記者 目見田健 秋元宏美)

目立つ火災を伴う事故

「充電中に本体から煙が出た、畳や布団が焦げた」
独立行政法人・製品評価技術基盤機構=NITEに報告されたスマートフォンが関係する火災事故です。

NITEでスマートフォンをはじめリチウムイオンバッテリーを使った製品の事故の調査結果があります。2013年度から2017年度の5年間でおきた事故は582件。事故の件数は5年で2倍以上増えていておよそ70%が火災を伴う事故でした。
製品別にみると、モバイルバッテリーが150件ともっとも多いのですが、スマートフォンも79件に上っています。スマホの事故を調べてみると使用中に発火した事故もありました。

「動画を見ていたら本体が膨らみ突然火花が出てやけどをした」

そして乱暴な扱いが発火につながったと思われるケースも。

「子どもがスマートフォンを投げたら発火し、じゅうたんが焦げた」
NITEの担当者
「毎年のように事故が起きています。けがにもつながった事例もあり十分気をつけてほしい」

強い衝撃が事故に

では、なぜこうした事故がおきるのか。

気をつけないといけないのはスマートフォンなどに使われているリチウムイオンバッテリー。外からの強い衝撃を受けると内部がショートし発煙や発火につながるおそれがあります。

スマホをズボンなどのポケットに入れたまま勢いよく座って強い圧力がかかったり、誤って落としてしまい強い衝撃があったりすると、煙や異常な発熱につながる恐れがあるのです。
NITEが公開している実験動画ではスマホの中央部に機械で圧力を加え、スマホが曲がるくらいになると突然、破裂音とともに白煙が立ちこめるのがわかります。

スマホをかばんの中に入れている際もほかの物と接触して強い衝撃を受けると、事故につながることがあり、特にリュックサックの場合は、気づきにくいため注意が必要です。

モバイルバッテリーでも

このようなトラブルはスマホに限ったことではありません。

充電のために利用している人も多いモバイルバッテリーにもリチウムイオン電池が使われています。
NITEではモバイルバッテリーがゴミとして捨てられ、ゴミ収集車の中で強い衝撃を受けた際、発火したり、破裂したりする危険があることを実験動画で公開しています。

リチウムイオンバッテリーはリサイクルの対象で、製造販売事業者や家電量販店などで回収しているので、問い合わせて回収してもらって下さい。
NITEの担当者
「誤った扱い方をしないこと、そして使っている製品がリコールされていないか、メーカーやNITE、消費者庁のホームページで確かめることも大事です。リコールされている場合は不具合がなくても速やかに使用をやめて下さい」

端子の破損、内部回線の負荷にも注意を

充電中も気をつけないと高温になりやけどなどにつながります。国民生活センターでは充電中、端子の部分に異物が入るとどうなるのか実験を行いました。
特殊なカメラで見ると端子の接続部分が赤や白色になっていて100度以上の高温になっていることを示しています。

写真付きで対策を紹介

事故を防ぐ対策や注意点は携帯大手3社などモバイル通信関連の182社が加盟するモバイルコンピューティング推進コンソーシアム=MCPCが、ホームページなどで、動画や写真で紹介しています。その一部ですが紹介します。

炎天下や就寝時に注意

炎天下の場所など、高温になったり熱がこもりやすい場所で使用したり、充電しながら動画をみて眠ってしまいスマホが長時間肌に触れたりすることに注意が必要です。

スマホは内部部品が発熱しても表面から放熱するよう設計されていますが、高温な状態や表面が覆われた状態では放熱を妨げてしまうのです。

ちなみに東京都がおよそ1000人に行った調査では(平成27年)、就寝中にスマホをベッドや布団の上などに置いている人は356人。このうち毎回充電している人が187人いて、低温やけどの可能性があるとして注意を呼びかけています。

飲料水などの付着に注意

充電コネクタに飲料水や汗などが付着すると、内部でショートしコネクタ部が発熱したりしてやけどにつながるケースがあります。

洗面所や台所など水を使う場所では水分が付着しないようにして下さい。

コネクタの破損に注意

充電コネクタが破損したり、変形したりすると、コネクタ部が発熱して、やけどにつながるケースがあります。

無理に元に戻して使用するのは危険で、使用を中止してほしいとしています。

ポケットのスマホにも注意を

またスマホやモバイルバッテリーに強い力が加わることで発煙や発火に至ることもあります。
NITEの実験の際にもありましたが、ズボンやスカートのポケットに入れた状態で、座る時や、落下や踏みつけなどで強い衝撃があった時、またペットがかみついた時などに気をつけて欲しいと注意を呼びかけています。

便利なスマートフォンも誤った使い方、危険な扱い方が発火事故につながります。ご注意下さい。