中国 北京で新型コロナ感染拡大以降初の国際的な商業イベント

中国の北京で、新型コロナウイルスの感染が拡大して以降、初めてとなる国際的な商業イベントが始まり中国政府としては経済の回復を推進する姿勢をアピールする狙いがあるとみられます。
このイベントは、中国政府などが主催して、サービス産業の競争力強化を目的に毎年開かれているもので、ことしはオンラインも合わせると100を超える国や地域から1万8000の企業や団体が参加しています。

北京では、これまで新型コロナウイルスの影響で大規模なイベントの開催が制限されていたため、中国メディアは感染が拡大して以降、初めて大規模に開かれる国際的な商業イベントだと伝えています。

イベントの開会にあたって、習近平国家主席は4日夜、ビデオメッセージの中で「中国は多くの困難を克服し、このような国際的なイベントの開催を通じて世界経済のいち早い回復を推進したい」と強調しました。

そのうえで、保護主義や単独主義が強まっていると指摘し、名指しは避けながらも「アメリカ第一主義」を掲げるトランプ政権をけん制しました。

中国経済は感染拡大のあと、ほかの国に先駆けて回復に転じたものの、力強さを欠いている状況で、中国政府としては、イベントの開催を通じて経済の回復を推進する姿勢をアピールするねらいがあるとみられます。