東京都 新型コロナ 1人死亡 211人感染確認 200人超は5日ぶり

東京都 新型コロナ 1人死亡 211人感染確認 200人超は5日ぶり
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東京都は3日、都内で新たに211人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。また、これまでに感染が確認されていた80代の女性1人が死亡したことを明らかにしました。
東京都は、3日都内で新たに10歳未満から90代までの男女合わせて211人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。

都内で1日の感染の確認が200人を超えるのは先月29日以来です。また、100人以上となるのは10日連続です。

年代別では、
▼10歳未満が4人、
▼10代が12人、
▼20代が62人、
▼30代が45人、
▼40代が30人、
▼50代が30人、
▼60代が7人、
▼70代が9人、
▼80代が7人、
▼90代が5人です。

211人のうち、およそ43%にあたる91人はこれまでに感染が確認された人の濃厚接触者で、およそ57%の120人は、これまでのところ感染経路がわかっていないということです。

濃厚接触者の内訳は、
▼家庭内の感染が最も多く43人、
▼施設内が15人、
▼夜間営業する接待を伴う飲食店の関係者が9人、
▼職場内が7人、
▼会食での感染が6人、などです。

施設内では、医療機関で70代から90代の入院患者5人がスタッフから感染したケースがあったほか、これまでに入居者と職員合わせて6人の感染が確認されていた老人保健施設で、新たに3人の入居者の感染がわかったケースがあるということです。

これで都内で感染が確認されたのは、合わせて2万1339人になりました。

一方、都の基準で集計した3日時点の重症の患者は、2日より2人減って27人でした。このうち60代以上が19人でおよそ7割を占めています。

また、都は、これまでに感染が確認されていた80代の女性1人が死亡したことを明らかにしました。女性は心臓に疾患があったということです。

これで都内で死亡した人は合わせて365人になりました。

入院1333人 重症患者 27人

東京都によりますと、都内で3日までに感染が確認された2万1339人のうち、入院中の人は2日より57人減って1333人となっています。

このうち都の基準で集計した重症の患者は、2日より2人減って27人です。

都は、3日の時点で重症の患者向けの病床は150床確保しているということです。

また、中等症以下の患者向けの病床は2700床まで増やすことを目指していて、3日の時点で2450床確保しているということです。

これとは別に今月から来月にかけて2つの専用病院を開設して、中等症以下の患者向けの病床を200床確保するとしています。

また、自宅で療養している人は、2日より10人減って433人です。都が開設している8つのホテルで療養している軽症や無症状の人は2日より12人減って241人です。

このほか、医療機関への入院と、ホテルや自宅での療養のどちらにするか調整中の人は2日より41人増えて480人です。

一方、すでに退院した人や、自宅などでの療養が終わった人は1万8487人となっています。

東京都医師会「都内の感染減少も速度は緩やか」

東京都は3日、都内の感染状況と医療提供体制を分析・評価する「モニタリング会議」を開きました。

このうち感染状況について、東京都医師会の猪口正孝副会長が、新たな感染の確認は直近7日間の平均で183人と前の週の225人から減少しているものの、その速度は緩やかで、依然高い水準で推移していると分析しました。

そして、再びの増加に厳重な警戒が必要な状況だと指摘したうえで、「感染が拡大していると思われる」と評価し、4段階あるレベルのうち最も深刻な表現を8週連続で維持しました。

一方、医療提供体制について、猪口副会長は、医療機関への負担が長期化していて、重症患者数の今後の推移に警戒が必要だと指摘したうえで、「体制強化が必要であると思われる」と評価し、9週連続で4段階あるレベルのうち上から2番目の表現としました。

都内の感染状況

先月31日までの1週間で新たに感染が確認された人のうち、20代と30代を合わせた割合は48.9%で前の週より6.6ポイント減った一方、40代以上は43.7%と前の週より4.2ポイント増えました。

また、感染経路が分かっている人のうち最も多いのが
▽家庭内での感染で39.8%、
次いで、
▽職場内が12.8%、
▽会食が10.8%、
▽施設内が9.3%、
▽接待を伴う飲食店などが7.7%となっています。

家庭内での感染はこのところ増えていて、ことし7月の1か月平均が19.1%だったのに対し、先月1か月の平均は35.7%で、会議では「大幅に増加した」と報告されました。

このほか、友人との会食やカラオケ、それに、バーベキューなどによる感染や会合でのクラスターも発生していて、都の専門家は「家庭内に感染を持ち込まないために家族以外との交流では基本的な感染防止対策の徹底が重要だ」と指摘しています。

医療提供体制

2日の時点での入院患者数は1390人と、およそ3週間ぶりに1500人を下回りましたが、専門家は「再びの増加に警戒が必要だ」としています。

また、都の基準で集計した重症患者は先月30日は34人でしたが、2日は29人に減りました。

29人の年代別では、40代が2人、50代から60代が11人、70代以上が16人でした。30代以下はいません。

会議で専門家は「今後の重症患者の推移に警戒が必要だ」としています。